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気ままな一人暮らしの、ささやかな日常
美術鑑賞からプログラムのコードまで、思いつくままに思いついた事を書いています。
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ざっくざく > 美術鑑賞 > 印象派からその先へ展を見てきました。
印象派からその先へ展
七月二十一日日曜日、知人を誘って、兵庫県立美術館の 『 印象派からその先へ 』 展に行きました。
こんにちは、和美です。
同じ美術館内にある常設展の感想も併せてどうぞ。

【目次】

  1. 特別展の前に
  2. 特別展の感想
  3. 安藤 忠雄ギャラリー
  4. 屋外展示
  5. 常設展 1:県美八景
  6. 常設展 2:芸術のなかのかたち
  7. 常設展 3:横山 崋山
  8. 今後と次の特別展

1. 特別展の前に

今回の特別展は 『 吉野石膏コレクション 』という、企業の蒐集品の特別展です。
美術館ではない個人の蒐集は、コレクションの中に偏りがあったり、代表的な雰囲気ではない作品が混ざっていたりするのが特徴です。

十時開館なので十時に着いたら良いやと思っていたら、最終日のためか、チケット購入待ち列もチケット購入済みの開館待ち列もすごく長くて驚きました。
特別展の題名が『 印象派とその先へ 』 ではなく、例えば『 近現代絵画史 』 という名前だったら見に来る人の量は違ったんだろうかと疑問に感じました。
和美は別に印象派が好きでもないのですが、日本人はなぜかやけに印象派が好きなので。

2. 特別展の感想

印象派からその先へ展
印象派は各個人の特別展も印象派単独の特別展も見に行ったので知らない人はいませんが、新印象派のシスレーとスーラが頭の中で混ざっている事に気づきました ……。
でも、印象派より新印象派の方が明るくて好きです。

コローの説明に 『 バルビゾン派の基礎となった 』 と書いてあり、コローをバルビゾン派だと認識していたので驚きました。
印象派の後はゴッホとフォービズム。
ゴッホは印象派とフォービズムの中間という認識でこれまた不思議でした。
今回出ていたゴッホの絵がゴッホらしくなくて好みでした。
セザンヌに似ている気がします。

フォービズムはヴラマンクが好きなのですが、あまりヴラマンクらしくない絵でした。
他の画家の作品でも 「 あれ、この人こんな作品だっけ……?」 と思ったのは個人コレクションのよくある話ですね。
フォービズムは好みなのだろうなと思いますが、人気がないのか、特別展が近畿圏に見当たらないため、ヴラマンク以外の画家が分からないままです ……。
特別展などである程度まとまった量を見ないと、「 この人はこういう絵 」という認識ができないのです。
アルベール・マルケやキース・ヴァン・ドンゲンなど、フォービズムは初めて聞いた名前多かったです。

次がキュビスム。
ブラックは、キュビスムから離れた後半の作品が見たいです。
ヴァシリー・カンディンスキーも出ていたのですが、初めて見たのが青騎士時代の絵のチラシだったためか、未だにキュビスムのような絵に慣れません。

添付写真のメインポスターもルノワールです。
ルノワールにしては珍しくパステルで、普段の油絵より好きです。
印象派からその先へ展

3. 安藤 忠雄ギャラリー

安藤 忠雄ギャラリー
常設展のコーナーから独立した、兵庫県立美術館を設計した安藤 忠雄ギャラリーにも行きました。
個人邸も十軒以上手掛けていて驚きました。
相変わらずのコンクリート打ちっ放しでしたが、設計だけでいくら掛かるのでしょうか。
東京で開催された、安藤 忠雄特別展の目玉だった 『 光の教会 』 を、何も調べずに「 どうせ首都圏だろー」 と思い込んでいたら、大阪府茨木市にあると知って驚きました。
経済的な制限、と書かれていたのでお金がなかったと推測するのですが、その状態で有名建築家に依頼する神経が分かりません。
まさか値引きを強要したのでしょうか。

兵庫県立美術館の設計を手掛けたのが縁となって特別室があるのですが、兵庫県に一時期住んでいたというのは今回初めて知りました。
阪神淡路大震災の時のスケッチに、毎日増えていく死者数の発表が書かれていて驚きました。
和美は京アニの放火事件で、時間毎に増えていく死者数が嫌になり、途中でニュースを見るのを辞めました。
安藤 忠雄が当時どこに住んでいたのかは知りませんが、ニュースにかじりつくぐらい心配だったんだろうなと思います。
( 和美は震災当時が小学四年生頃。
あまり記憶がなく、当時から既にほとんどTVを見ない性格でした )

瀬戸内海にある直島で、建物も含めて総合的に設計していたという紹介もありました。
とりあえず地中海美術館は見に行きたいです。

ヨーロッパの作品は安藤忠雄っぽくないなと思ったら、元からあった建物を原型にしていて、本人が手を加えた部分はいつものコンクリート打ちっ放しでした。

ギリギリ徒歩圏内である、大阪は中之島に 『 子供の森美術館 』 という建物があると知ったので見に行きたいです。
特別室の目玉の青リンゴ。
安藤 忠雄の青リンゴ

安藤忠雄ギャラリーの図録がサイン入りで売っていたので買いました。
安藤忠雄ギャラリーの図録
下側の最後がOかな、以外の文字が全く読み取れません ……。
Sに見える部分が横書きのUでしょうか。

4. 屋外展示

青リンゴのすぐ奥にあるヤノベケンジの巨大人形もついでに撮りました。
ヤノベケンジの作品
橙色と水色の棒は元永 定正の作品です。
元永 定正の立体作品

5. 常設展 1:県美八景

兵庫県立美術館けんび八景
常設展は 『 県美八景 』 というテーマで、最初が菅井 くみ 生誕100周年でした。
記念に特別展は開催しないのでしょうか。
それとも、抽象画よりなので和美が確認しなかっただけで開催していたのでしょうか。
次が片山 昭弘という人の日本列島シリーズ。
絵からは日本列島とも判別がつきませんでしたが、良かったです。
≪ 重油富士 ≫ とは何でしょうか。

次のテーマが 『 瓶花の魅力 』
金山 平三の絵が出ていて、「 日本の印象派 」 と評されるほどぼんやりした絵なのに、すごく綺麗でした。
以前開催された特別展で完売していた図録は、ヤフオクやメルカリで転売が出ていないでしょうか。
秋野 不矩の ≪ 時計草 ≫ は逆にはっきりした絵なのにこちらも綺麗でした。
この人も名前はよく聞くのですが、詳しくは知りません。

聽濤きくなみ 譲治の、アクリルっぽい丸くて小さな立体を、ピンクのキャンバス全体に綺麗に並べて貼り付けた作品。
≪ 作品 ≫ という、白いキャンバスに絵筆のような白い立体の棒を貼り付けて、そこからカラフルな布っぽいのが放射線状に出ているという作品も良かったです。
…… 作品の題名はもっと考えてつけてほしいですが ……。

6. 常設展 2:美術のなかのかたち

企画展:八田 豊
常設展内特別企画一つ目は、「美術のなかのかたち」という、直接手で作品を触れるシリーズです。
何となく説明を読んだところ、1989年から開催されていて、今回で三十回目だと知って驚きました。
前に見た( 触った )二回は彫刻の立体だったのですが、今回は和紙の原料を貼り付けて作られた平面作品なので、「 触られ続けている間に汚れていくんじゃ ……?」と思ってしまいました。
作者の八田 豊は芸術家になった後の失明者だそうです ……。

普通は取り除かれる、鬼皮おにかわと呼ばれる、和紙の原料に混ざる黒い木の皮が何作品かにわざと残されていました。
見た目では同じぐらいの残り方なのに、片方は和紙らしい滑らかな手触りで、もう片方は指に引っ掛かるので驚きました。

7. 常設展 3:村上 崋山

企画展:村山崋山
常設展内特別企画その二は、京都で特別展が開催されている日本画家:村上 崋山でした。
印象に残る作品はありませんでしたが、「 絵には人格が現れる 」 という本人の文章が紹介されていて驚きました。
少なくとも現代絵師(イラストレーター)において、和美は、絵が上手くても人格はゴミクズと判定している連中が何人かいます。
代表例:iXima。

8. 今後と次の特別展

この後は近くにあるBBプラザ美術館に行きました。
感想は別記事へ。( 未更新 )

兵庫県立美術館は次の特別展も個人コレクションで、前衛芸術か現代アートのようです。
忘れていなければ行くと思いますが、紛失した経験があるので前売り券は買っていません。

あと、姫路市立美術館がバルセロナの絵らしいのでまた行きたいなぁと思います。
バルセロナ展案内
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