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気ままな一人暮らしの、ささやかな日常
美術鑑賞からプログラムのコードまで、思いつくままに思いついた事を書いています。
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ざっくざく > 美術鑑賞 > 造幣局博物館に行きました。
造幣局外観
六月二十三日の日曜日、造幣博物館に行きました。
こんにちは、和美です。
六月末まで開催されていた、御即位・改元記念の特別展が目当てだったのですが、常設展が普通に面白かったです。

【目次】

  1. 造幣局
  2. 入館方法
  3. 歴史と鋳造方法
  4. 記念硬貨
  5. 勲章・メダル
  6. 海外の記念硬貨
  7. 企画展示

1. 造幣局

造幣局は大阪市中之島にある施設です。
名前の通りお金を作っているところ。
ですが、関西圏では 『 桜の通り抜け 』 で知られる桜の名所として有名です。
毎年ソメイヨシノが散った頃、一週間だけ公開されます。
なお、桜の通り抜け期間中は、今回行った造幣博物館は臨時閉館しています。

2. 入館方法

造幣局入館証
入館の際は本名をフルネームで書いて、入館者番号を書かされて、渡されたバッヂを左胸につけるという謎のシステムでした。
入館者番号は117だったかな?
日毎の通算だと思いますが、番号を決めるのは造幣局の受付側なのに、入館者側が書かされる理由が分かりません。
ちなみに入場無料。

3. 歴史と鋳造方法

最初が造幣局の歴史と鋳造方法。
入館直後にシアター上映の開始のお知らせが流れたので、慌てて見に行きました。
まず、造幣局は大阪が本拠地なのか、と驚き、大阪に設置された理由の一つ 『 江戸の治安が悪かった 』 に笑いました。
一応、明治時代は大阪が商業の中心地だったとか、明治維新に色々な面で協力した大阪へのお礼を兼ねているとか、他にも理由はあったそうですけれども。
大阪以外には、さいたまと広島に分局があるそう。
明治時代の貨幣デザインは、一人のデザイナーとその弟子一門が担当していたというのがすごかったです。

造幣局記念撮影場所
ちなみに造幣博物館はほぼ写真撮影ができます。
例外として、特別展、富本銭、五輪メダル、勲章だけが禁止されています。
ただ、富本銭の鋳造途中を再現した資料でも駄目な理由は分かりません ……。

『 大判小判の現在の価値はいくらぐらいか、という質問が多いので 』 と書き足してあって笑いました。
大きく造幣局と書かれたTシャツを着た学芸員の方が何人かいましたが、わざわざ質問しに行った人が大勢いたのですね ……。

4. 記念硬貨

アジア競技大会の記念硬貨が日本初のカラー硬貨と説明があり、『 アジア競技大会 』 とはそんな大きなイベントなのかと不思議に思いました。

あと、地方行政開始五十周年の記念硬貨の石川県が世界の硬貨から選出されるデザイン賞を受賞したのですが。
絶対他の地域の方が綺麗だわ …… と選んだ人の感性が不思議でした。
あまりに数が多いので、近畿圏、静岡県、石川県だけ見ました。
静岡県は横山大観の富士山の絵そのままです。

過去記事: 横山大観展 より、添付写真の右側の絵です。
単純かつ特徴的な絵で分かりやすいですが、横山大観の富士山の絵の中でも酷い出来の方に分類されると思っています。
あと静岡側から見た富士山なのか?という大事な視点もありますね。
本物を見た事がありますが、解説は忘れました。

5. 勲章、メダル

造幣局は硬貨と紙幣以外を作っているイメージが全くなかったのですが、勲章も作っていると書いてあって驚きました。
五百万円以上の寄付かつ表彰に値すると認められた場合、という条件の褒章があると知ったので欲しいです。
本当は紫綬褒章辺りが欲しいのですが、今から狙ってどうにかなる類のものではないので諦めかけています ……。
ただ、文化勲章も紫綬褒章も和美が大嫌いな人に受勲されているので受賞基準が不明です。
年は曖昧ですが、特に2008年頃の紫綬褒章は他人の作品をうまく利用しただけとしか思えなくて今でも不満ですし、MIDI規格を作ったRolandの社長が受賞していないだなんて信じられません。

ラグビーワールドカップの記念貨幣が出ていたと知って、今更ながら欲しかったです ……。
東京五輪と三輪の一般アンケートが開催中でしたが、東京在住ではない日本人としては、今年のラグビーワールドカップなど国家行事ではなく 『 地方 』 行事なので、二回目の開催より二回目の中止の方が面白いと思います。

札幌五輪の入賞メダルのデザインが前衛的過ぎて、何の競技か全く分かりませんでした。
上にスキーしている人の絵があったのでスキー部門の何かだと思いますが、何の競技が採用されていたのかも知りませんし、シュプールが描かれていたのでジャンプではない、程度にしか想像がつきませんでした。

ところで造幣局って硬貨オンリーなのでしょうか。
紙幣の話が全くなかった事に後で気がつきました。

6. 海外の記念硬貨

ここからは海外の記念硬貨の話です。
パズル型硬貨
システィーナ礼拝堂の天井画が、形が違う1ドル硬貨を33枚、並べて繋げて一枚の絵が構成される33ドル硬貨という発想に笑いました。

ネフェルティティの胸像硬貨
クレオパトラと並んで『 古代エジプト三大美女 』の一人に数えられるというネフェルティティ( 残る一人はネフェルタリ )の胸像を元に、彫刻の輪郭の形をした変形記念硬貨が出ていて驚きました。

ダイアナ元皇太子妃の追悼硬貨があったのですが、英国王室が追い詰めて王室から追放したようなものでは。と本気でイギリスの神経を疑いました。

ドイツが第二次世界大戦中に陶貨を作らせていまして、依頼先がほとんどマイセンというところに納得しました。
小さくて使いにくそうでしたが、真っ白くて綺麗でした。
釉薬をかけていなさそうだったのが謎です。

なお、陶貨は太平洋戦争末期に日本でも作られたのですが、依頼先が京都と有田とどこか陶器の名産地でやっぱり納得。
予定枚数を製造し終わる前に終戦を迎えたため流通しなかったそうなので、案外遅かったのですね。
ちなみに個人的にはマイセンの陶貨の方が綺麗です。

なぜかスターウォーズ記念硬貨もありました。
あと、フランスの 『 種を蒔く自由の女神 』 というのがありました。
空に向かって種を蒔いているそうで、自由の女神はフランスからのアメリカ独立百周年記念に贈られたという話を思い出しました。
『 歴史を学んで分かる事は、人は過去の歴史から何も学んでいないという事だ 』という歴史学者の嘆息をアメリカは知っているのでしょうか。

『 珍しいデザインの硬貨 』 という項目では、解説もなく五十枚程ずらっと並べられていて、何が珍しいんだか全く分かりませんでした ……。
走るカンガルーがあり、オーストラリアかニュージーランドなら安直なぐらい普通じゃないの?と不思議です。
五百玉より大きな硬貨の中に穴があり、直径1cm程の小さい硬貨がぴったり嵌まる親子硬貨は面白かったです。

7. 企画特集

皇室関係記念メダル展
ようやく目当ての企画特集コーナーです。
イギリスを代表例に、硬貨のデザインには国家元首を描くのが世界の一般らしいのですが。
日本は現人神あらひとがみである天皇陛下を描くのは畏れ多い、という理由で拒絶。
代わりに元首の象徴である龍を描いた、という逸話があるのですが。
もし当時に天皇陛下を描いていたら、日教組辺りが喚いて、第二次世界大戦後か平成辺りでデザインが大幅に変わっていそうだなと思いました。

造幣局に宮家が行幸される毎に記念メダルが作られているそうで。
現天皇陛下と皇后陛下の記念メダルもあったのですが、全く似ていなかったので、辞めておいて正解だと思います。
…… ところで、なぜ造幣局のくせに記念グッズにメダリオンがないのでしょうか。

天皇制を廃止しようという話が挙がっているのを見るたびに、「 学生時代に日本史を取っていなかったんだろうけど、今からでも日本史か世界情勢を勉強したら?」 と思います。

なお、天皇陛下即位の記念硬貨は七月に予約開始予定と書いてあって少し安心しました。
上皇陛下の即位三十周年記念切手は、写真つきが即完売だったため、シート一枚だけしか持っていません ……。
需要を無視した制作枚数なのはさすが郵便局ですね。( 大嫌いです )

ちなみに図録がなさそうだな …… と思っていたら、やっぱりありませんでした ……。
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