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気ままな一人暮らしの、ささやかな日常
美術鑑賞から同人イベントまで、思いつくままに思いついた事を書いています。
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UTAU音源達が住んでいる周辺に墓地とかあるんだろうなと思ったさっき。
センさん達のお墓あるんだろうなって意味で。

モナ子ちゃんとコトダマさんの占い館って九時開店なのか。
食べ物系じゃないお店で九時って早いなぁ。
大型商業施設で全体が九時開店とか想像してみた。

……結菜ちゃんがコトダマさんに占ってもらう話、と思ったけど、新宿二丁目っぽい雰囲気のバーで飲みながら愚痴る光景しか想像出来なかったw
ウタロケかなやっぱり。
※訂正:モナ子ちゃんの師匠をコトダマさんだと思い込んでいたら、モナ子ちゃんbotにキクさんって書いてあった。
苗字不明だから後で調べる。

栄二がカメラ没収されるとか壊されるとかから始まる話を想像してみた。
マリみての中の一話参照。
なんだっけな遊園地に行く蔦子さんの話。
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大物男性アーティストたちが語った作詞作曲法
http://matome.naver.jp/odai/2133269830683085601?&page=1
スガシカオ

例えば“空の青さ”を書こうとしても、言葉で説明すればするほどその青からどんどん遠くなっちゃう。
自分の気持ちとか…それで空の青さを書く。あとは他の人から見た空の青さとか。空の青さだけを追求して一生懸命書こうとすると、どんどん曇ってきちゃう。
枕詞が大切なんです。
希望が100パーセントの歌は書かないし、書けない。

斉藤和義
(曲作りは)愚痴に近いかんじ。セラピーっぽいところもあるし、作るとちょっと自分がスッキリする。
長くやる才能はあるのかもしれないと思いますけど進歩が遅いから、その分、牛歩戦術でいこうかな、というかんじ。

井上陽水
高い音で伸ばすときは、多少詞が変になっても、ウよりもイで終わる言葉の方が、聴いている方は気持ち良い。
言葉だけだと意味が伝わりすぎるでしょう。
自分にとって理想的な詞が、必ずしもいい商品かどうか、これはまた別ですからね。
自分の読み筋になかったような展開だと嬉しい。
(曲作りは)特殊な才能がなければと考えているかもしれない。まったくそういうことはない。
フスマ貼りと同じで、一種の仕事にすぎない。
100書いて、いいのが一つあるかどうかだから、いっぱい書くことが大事。
歌を作るときの90パーセントのエネルギーが作詞で、10パーセントが作曲なんです。
タイトルは、パッと見て「この歌詞、何が書いてあるんだろう?」っていう引っ掛かりがないといけない。
言いたいことがあってもそれを最後までは言いたくない。最後まで言っちゃおしまいよというか。
サビの部分に自分の言いたいことを書き、残りの部分は意味のないことを適当に書く。

町田康
歌詞を端から書くと先が続かない。まず、自分がいま思ったことを真ん中(サビ)に書く。
思いをサビに持ってきたら、それ以外のパートには目で見えたことを書く。
体言止めを使うとイメージが完結する。
サビで全体がまとまってくるから、それ以外はバラバラでいい。

歌詞は論理的であってはいけない。錯乱したような状態のほうがいい。
ライブでは、サビだけ決まっていて、それ以外のパートの歌詞は毎回ちがう。

桜井和寿:Mr.Children ボーカル。
バンドでセッションしながら、音に包まれて、音を味方にしていると、そのメロディーに引っかかって言葉が生まれてくる。
ひとつの価値観を物語の中で見せていって、でも逆から見たときに今度どうかを考える。
(曲が先にできる。)曲が、訴えたいこと・歌いたいこと・叫びたいことのイメージを持って生まれてくる。
メロディを適当に歌ったときの、口の開きかたとか声のかすれかたから(歌詞のイメージを)もらう。
言葉の意味よりも、声に出したい響きのほうが大事なんだと思う。
最近は、自分がこうしたいとかこんなことを思っているということを詞にするのに抵抗がある。まっさらな状態で音と向き合ったときに、音楽が自分の中の何かを引き出してくれる。
世の中にあふれている、常套句とかテーゼとか既成概念の裏にある真実を発見しようと心がけている。
できるだけ字で書きたい。パソコンだと訂正すると消えてなくなっちゃうんだけど、手書きだとまちがったアイデアも残しておける。残しておいたものが後々すごく大事な役割をすることがある。
人が無意識にやる動作に注目して、それを歌詞に表現することが多い。
五感を使って感じてもらえるものを書きたい。そのほうがよりリアルに臨場感をもって伝わるんじゃないかと思うから。
タイトルは、それだけ見てもイメージが広がりやすくインパクトのあるものを選ぶ。
自分から出てきちゃったものだから、愛するほかはないという作品もある。

さだまさし
飛行機という前提条件を出して、その人に情景描写をしてもらう。
そうすると、その人がどこを見ているか良くわかるのである。・・・・・・思いつくままに並べるだけで百や二百はありそうだが、これだけあってもとてもとてもまだ足りない。
僕の場合は、その作品を一言で表現できる言葉を選び、あるいは、作品自体の不足点を補う言葉を捜しタイトルを決める。
霧に泣いてるカモメの波止場とか、熱いくちづけどうした云々とか、自分自身が発見したものでない表現方法だけは安易に引用しないほうがよい。借りてきたネコを働かせるには、それなりの手が必要。
男って「私はこういう人間ですよ」という感じじゃなくて、「今、僕はこう思っています」なんだよね。だから女性の書く詩のほうが深いなと思うときがある。どうしても男のほうがカッコつけるね。
人の発する言葉がすでにメロディを持っている。
「ことばをジャンプ」させてみよう。ただ言いたいことを順番に並べるのではなく、時に逆さにしてみる、あるいは通常使わないような言い回しをしてみる。
突飛な「モノ」に感情移入して、なんと言っているか想像するトレーニングをしよう。
トレーニングを積んでみると、自分自身の思いを、今までになかった表現でより明確に伝えることができるはず。
(曲の)前半だけでも楽しいかどうかをチェックしよう。
いくら後半でカッコいいことを言っていても一番で楽しくなければ、人は二番まで聞いてくれない。
いいメロディの中には、譜面に直してみると、山に上がってそこから下りてくるという構造になっているものがあり、そういう曲はほとんどヒットしている。
「彼が」と歌ってきたものを、サビでいきなり「あなた」に変えることで、その「あなた」にこめられる思いがものすごい熱量を帯びてくる。
また、逆に「あなた」と歌ってきたものを、「彼」と変えるやり方もある。
(外出先などで突然メロディが浮かんだとき)もし忘れちゃうようなメロディだったら、僕の場合捨ててしまう。
作品は、「ひとりよがり」でいい。
ただ、「自己弁護」になっているとしたらまずいかも知れない。
自分を良く見せようとか。

つんく♂:シャ乱Q ボーカル
やっぱり男性の詞を書くときは「これってつんく♂の考えかな」と思われてしまう。
女性の詞の方が、プロとして、作家として書ける。
旬というか、現在の瞬間を切り取ってる部分と、いつ聴いても普遍的な部分と、2種類を使い分けてます。
歌手の顔はなるべく見えてた方が書きやすいです。
何歳か、どんな性格か、どんな家族か、どんな友達か。
どんなシングルが調子良くて、どんなシングルで引き気味だったとか。
そういう前例がある方が、ジャストミートできる可能性は高いですね。
だけど、必ずしもその子の見え方だけでイメージを作り上げるわけではないです。
「おまえなんでそんなの歌わされてんねん」って歌を歌わせようと。・・・・・・プロを徹底させるという意味でも、ああいう曲は必要なんです。
物語の中の『君』
探す旅は終わらない

この世界にもきっといるはず
信じて僕は今日もまた一歩
同じ名前同じ顔
持って生まれた私と私
白と黒
違う色つけて違う私になった

私は私に憧れて
私は私になりたかった

多分AメロとBメロ?
Mac音家のココ姉が可愛くてあと黒と白が別人だと知ったので突発で。
私はココ白とココ黒の両方です。
一言ずつ歌っていくイメージ?(どんなだ

ちびナナとナナも別人らしいので、ちょっと歌詞変えたら転用できるかも?
こんにちは、和美です。
この記事は『 三題噺お題作成ツール 』 を使って出てきたお題を元にした小説です。
話の展開が全般的に唐突。
主人公視点、個人名なし、読み切り、です。
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ふー、ふー。
少し息を吹きかけて一口齧り、また息を吹きかける。
かくて眼鏡は面倒臭い。

俺は職場で唐突にもらった焼き芋を、本体が持つ熱 …… ではなく、立ち上る湯気に苦戦しながら食べていた。
「芋、旨い?」
隣からの声に、俺は口内を芋でいっぱいにしたまま無言で頷いた。
口の中に物を入れたまま喋るものではない。
「そっかー。なら良かった」
猫のように丸い目が、細くなる。

細い黒目に、地は黄色みを帯びる。
初めて会った時、まるで宝石のようだと評したら「 ナンパ? 俺ストレートなんですけどごめん 」 と謝られたのが、俺たち最初の会話だった。
誤解されないように言っておくが、俺だってストレートだよ。


閑話休題。
先程、「職場で焼き芋をもらった」と表現したが、事実からは少し外れる。
職場で …… 馴染みの取引先からもらったのは、普通の …… 生のさつま芋だ。
それを隣の友人が、どこからか持ってきたアルミホイルを使って器用にも焼いてくれたため、今俺が食べている焼き芋が完成した。

「芋って喉にもだけど、歯に詰まるから面倒臭いんだよな」
友人が愚痴を零す。
家でなら食べるが、職場には爪楊枝が置いていなくて食べられない。と。
「 歯に詰まるってそんなに気になるか?」
口内の芋を胃に送って、俺は尋ねる。
「 気になるよ。中途半端な隙っ歯だから、全部の歯に一本ずつ黄色い芋が挟まるんだぞ 」
イーッと見せた歯を指して友人が困り顔をするから、俺はその歯に黄色い繊維が挟まっている状態を脳内で合成して ……
「…… ぶっ 」
吹き出した。
「 お前なあ!」
「 俺も焼き芋好きなんだぞ!」
「 あははは、ごめ …… くくく ……」
怒る友人に、俺は笑いが止まらないまま謝って。
「 じゃあ家まで芋持って帰るの手伝ってやるから、一緒に食お。な?」

「…… じゃあいい。一箱よろしく 」
「 一箱 …… お、おう 」

一箱って、何kgあるんだろう。
俺自転車なんだけど、どうやったら段ボール箱が載るんだろう。
( 俺の自転車に荷台なんて物はない )

簡単に請け負ってしまった重量級の荷物に、俺はいい感じに冷めてきた芋を頬張りながら悩むはめになってしまった。


焼き芋
キャッツアイ
隙っ歯
でした。
ぼんやり書き進めていたらキャッツアイ( 最初はそのまま猫を出そうと思っていました ) を忘れてしまったので、友人がキャッツアイ化しました。
ストレートはLBGTに対応する言葉で、異性愛者の意味です。
ノーマルではないので注意。

アルミホイルは、友人氏が職場に個人的に置いている防災セットの中から出してきました。
なんで歯に詰まる事を気にして焼き芋を諦めるのに、爪楊枝を入れていないんでしょうね。
これに気づいて追加したとかだと良いです。

職場の取引先 ( 両方とも第三次産業 ) から細くて小さいさつま芋を三箱頂いて、( 1kgぐらい持って帰りました ) 毎年困っていると聞いたのでそんな話に。
久々の三題噺でした。
2018.9/18
2019.7/4更新
普段来ない場所って、迷いやすくて困っちゃう。

あたしは溜め息を吐いて、見上げても頭が隠れる建物を、それでも見上げた。

国内で最も高くなった電波塔。
あたしがいるのは、その電波塔が形作る影の中。

いつもより少しだけ早く終わったバイトの帰り、うっかり「あのお店行きたいな」とか思ったのが運のツキ。
お目当てのお店は閉店してしまったのか行き方を間違えたのか見当たらない上に、正直ここどこ?
……要は迷ってしまったのだった。
「あの上からだったら方角分かるのかなぁ……」
ぼんやりそんな事まで思ってしまったけれど、大体電波塔の入り口が分かれば上に行かずとも道は分かる。

自分がどこに向かっているのかも判然としないまま、あたしは歩いた。
ここがどこか分からなくても、歩かなきゃどうにもならないから。

影から電波塔を眺め上げた時から数え始めて二つ目ぐらいの角で。
あたしは急に「曲がってみようかな」って気になった。

「へっ!?……きゃっ!!」
曲がるつもりで向いた横には……
「なんでこんなトコに牛!?」

ホルスタインだったか、白地に黒の
模様が入った種類ではない。
国産種だろうか、茶色いけれど、でもそれは確実に牛だった。

「かく」
……へっ?
こんな都会のど真ん中で牛って時点で驚くのに。
こともあろうに、その牛は、低い声を上げた。

「核が落ちる」
「えっ、ちょっと!」
牛が喋る理由も、牛が言っている言葉の意味も、あんまり考えたくはないけれど。
身体と同じ色の尻尾を見せて去ろうとする牛を、あたしはひとまず呼び止めた。
「……ごめんなさい、ええと、この辺の道、分かる?」
牛が振り向いたのを確認して、あたしは首をかしげた。
牛は、軽蔑するみたいな眼差しをあたしに向けて、それから「着いて来い」とでも言うみたいに首を先へ向けた。

「ごめんなさい……。迷ってたから助かった」
無言で歩く牛の、後ろ足辺りに並んであたしはお礼を述べた。

あたしのちょうど真横で揺れる尻尾の先に、何となく目を向けて驚いた。
……あたしはこの牛に、一体何回驚かされるんだろう。

「尻尾の先っちょに、何かついてる。……白いやつ」
あたしの指摘が聞こえたのか、牛は立ち止まって尻尾をあたしの方へ向けた。
「……取るよ?」
牛に確認をすると、あたしは尻尾についている、白い輪っかを抜いた。
プラスチック製で、ちょっと透明。
パソコンとかのコンセントの近くによくある……
「結束バンドって言うんだっけ」
牛からその結束バンドを見えるように、あたしは手を近づける。
「さっきの酔いどれか」
牛は、苦虫を噛み潰すみたいな顔で一言呟いた。
「困っちゃうよね」
あたしは返答に困ってそう言った。
悪ガキじゃなく、酔っ払いと言えど、大人かよ。なんて呆れながら。

曲がり角に着く。
牛は、曲がり角の左へ、また首を振って行き方を示した。
「……あっ」
牛の振った視線の先に見えたのは、最初に行こうとしていた、目的のお店。
……に見える。

あたしはタッと小走りすると、交差点の真ん中まで出て、半分しか見えていなかったお店を確認した。
うん、やっぱりここだ。間違いない。
「ありがとう」
あたしが笑顔でお礼を言うと、牛は緩やかに首を振った。

「気をつけろ。核が落ちる」

……あたしの、当面の困り事が解決したから。
あたしは今度こそその発言と向き合う羽目になった。

牛はふいと来た道を戻るようにして、真夏の陽炎みたいに、ふっと消えた。



完。
電波塔、牛、結束バンドでした。
一年振りぐらいですか。
初めてAndroidの、アプリは「Jota+」で書きましたが……うん、不向き。
オフライン機器なので単語変換精度もさることながら、画面が小さいのが何より厳しいですね。
iPhoneの方が単語変換時の圧迫感がない分まだマシかなぁ。
Androidのキーボードってもう少し小さく表示されないものでしょうか。

牛、ではないです。件という日本独特の伝説の動物です。
最後に現れたのは第二次世界大戦中で、「日本が負ける」と残したそう。
過去の三題噺に戦争物が多いので悩んだのですが、最近で起きそうな事件という事で核を選びました。
特に「日本に」とは予言していません。念のため。
あ、電波塔はもちろん東京スカイツリーの事です。
軍事航空機博物館。
そんな名前の施設に、俺は友人と一緒に遊びに来ていた。
「戦闘機ってやっぱ格好いいよなー」
「なー。桜花とかまじすげえ」
数十年前、実際に戦闘に使われていた機体を目前にして、俺も友人も興奮気味だ。
「お、あっち空母だってさ」
「まじで!?」
空母――航空母艦。
戦闘機が発着できるほどの大きさの軍艦をどうやって持ち込んだのか。

空母への案内を見ながら歩く俺の足を、不意に誰かが掴んだ。
「おとーさん……」
足下を見ると、まだ年端も行かない女の子だった。
「迷子か?」
「どう見ても迷子だな」

ズボンを掴まれている俺の代わりに、友人がしゃがんで子供に話しかける。
「こいつはお前のおとーさんじゃないよ」
「おとーさん、どこだ?」
友人の言葉に子供はきょとんとした顔だが、ズボンからは手を離してくれた。
「案内所連れて行くか?」
「……だな」
館内にスタッフは見あたらず、少し遠いが入り口にある案内所に預ける事にした。
「はいぶりっと」
「へ?」
「はいぶりっとの車で来たの」
俺と友人に手を引かれて歩き始めた子供は、ぽつぽつと話を始めた。
「おお、ハイブリッドカーか」
「うん。水色なの」
ハイブリッドと言われて、なぜか真っ先に最近テレビで宣伝している電気自動車が思い浮かんでしまった。
いや、ガソリンと電気を併用するのがハイブリッド車だろ、と自分で突っ込みを入れる。

「ちび!」
怒気をはらんだ呼び声に顔を上げると、怒り顔の若い男性が見える。
「何ふらふらしてんだよ」
小学校にも上がらないような年齢に向かってその言い方はどうなんだろう、と思っていると。
父親らしき男性は子供の手を引いて行ってしまった。

「……別に良いけどさぁ」
「礼もなしか」
友人と二人、顔を見合わせて呟いた。


完。
お題は空母、ハイブリット、子供でした。
子供ちゃんの名前が真っ当なものであることを願っています。
ええきっとろくでもない名前でしょうね。
最初に個人名を出さない、と決めておいて良かったです。
ちなみに「思い浮かんだ電気自動車」は日産のリーフ。
どきどきする。
今日から初めての共同生活が始まるのだ。

私は、念願だった第一志望の高校に合格し、一足先に寮生活が始まった。
全寮制ではないが、さすがに二時間半の通学距離は厳しかったから。
三月末、寒さも緩み、ようやく春めいてきた時期だった。

「106号室の人?」
後ろを振り向くと、ふんわりとした女の子がいた。
「えっと、106号室です」
受け取ったばかりの封筒を見ながら答える。
この人が同室なのだろうか。
「やっぱり。じゃあよろしくね」
ふんわりと笑う女の子が差し出した手を、私も握り返した。

「ねえ、レンタルスペース行ってみない?」
「うん、行く行く」
自室にとりあえず荷物を置いて、私達は寮内の探索に出た。
荷物の片づけなんていつでもできる。
だって、三年間この部屋で過ごすのだから。
私は、出会ったばかりの彼女といる事が、何より楽しく感じていた。

『蝋燭厳禁』
レンタルスペースと名付けられた、寮内のイベントを催す時に使われる部屋。
そこにあった、唯一の貼り紙である。
「……蝋燭って、普通は火気厳禁って書かない?」
「ライターもマッチもOKなのかな」
「ていうかすごい字……」
「だよね……」
『蝋燭』を漢字にするセンスもさることながら、筆で書かれたその貼り紙は、どこかおどろおどろしい雰囲気を醸し出していた。
「あら、新入生?」
背後から掛かった声に振り向くと、三十代くらいだろうか、眼鏡を掛けた女性が立っていた。
「はい、今日寮に入りました」

「そう。寮内探検中ね」
「この部屋も含めて、寮内では蝋燭と百物語は厳禁だから」
案内の紙にも書いてあるから、ちゃんと読んでね、と付け足される。
「百物語?」
「って……怪談話の?」
全く予想もしなかった言葉に、つい聞き返す。
百物語、というと、蝋燭を百本灯して、怪談話が一つ終わる毎に一本ずつ消していくというアレだろうか。

「昔、寮のイベントで百物語をやったのよ、この部屋で」
「ちょうど百人いたから一人一話ずつ」
「自分が話し終えてから怖くなって、途中で部屋に帰った寮生が二人いたんだけどね」
「いなくなったの、その二人」
「部屋にも帰っていないし、玄関は閉まっているから外に出たはずはないのに」
「そんな事があったから、とりあえず百物語と蝋燭は禁止になりましたとさ」

「……はあ……」


じゃあ気をつけてね、と手を振った女性と分かれて部屋に戻る。
寮の利用規約が書かれた冊子には、確かに『百物語の実施及び蝋燭の使用を禁ず』と書かれてあった。
「すごい話があったんだね……」
「でも駄目って言われるとやりたくなるよね」
彼女の言葉に、ふふ、と笑う。
規則があれば破りたくなるのは人の性か、反抗期ゆえの反骨精神か。
「じゃあ夏にやろっか、百物語」
「うん、約束ね」
彼女に乗せられたなんて、この時は思いもよらなかった。

完。
蝋燭、共同生活、レンタルスペースでした。
眼鏡の女性が百物語の参加者で、主人公のルームメイトはいなくなった二人のうち片方の知り合いです。
彼女はちょっとだけ霊感あります。
という書かなかった裏設定があったり。
なのでレンタルスペースに行こうと言い出し、百物語の話に驚かず、挙げ句やってみようと言い出したのです。
……続編なんてありませんよ?多分。
三題噺のお題に百物語が出たら考えますがw
高齢化社会が更に進んだ未来。
六十歳以上の人口比率は、当時既に国民の半数を軽く超えてしまっていた。
そこで金のない新政府が思いついたのが、棄民である。
――働かないなら、捨ててしまえ。
政治家にしてはまだ若く、少し過激な発言が若者に人気があるその政府代表――総理大臣の、鶴の一声でその政策は決まった。

「父ちゃん、ごめんな」
「本当は俺達がお金出せたら良かっ……「全くだな」
平謝りするのは、まだフリーターの男性。
横柄な態度で返したのは、明後日六十五歳を迎える、男性の父親だ。

「俺の人生も申年で終わりかー」
男性の父親は、遠くを見るように首を振った。

この棄民政策は、本人が生まれた時の干支で決める。
今年は申年なので、申年生まれの老人……六十五歳以外に、七十七歳、八十九歳なども対象になる。
これは親を養う子供の生活能力の変化を想定したもので、六十五歳を無事に迎えられたからといって七十七歳の時も無事とは限らない。
もちろん急激な変化に対応できるよう、簡単な申請さえ行えばそれ以外の十二支生まれでも処分できる。

「マンホールに落とされるんですってね」
父親を残して部屋を出た男性に話しかけたのは、妻。
こちらは契約社員だ。
「ああ、そうらしいな」
「口うるさくなってきたし、正直ちょっと安心するよ」
「ふふ、私もそうだったわ。懐かしい」

「大きな声では言えないけど、私がフリーターから契約社員になれたのだって棄民政策のおかげだもの」
「じゃあ俺もちょっとは期待していいって事かな」
夫婦二人、密やかに笑い合う。
父親が落ちていったマンホールを見ながらの夕ご飯も悪くない。
生涯最期の日を明日に控え、これまでの人生に思いを寄せる父親と。
明日の夕ご飯は少し豪華にしようか、などと言い合う息子夫婦。
二つの思いが重なることは、ついになかった。


お題は高齢化社会、十二支、マンホールでした。
高齢化社会なんだから仕方ないね。
小話にまとめるため、政策の具体的な内容は削除しました。
毎年一人の老人につき一定の額を子供が国に払う、というシステムです。
この夫婦はそのお金を払えない(払う気も多分ないw)ので父親はマンホールに落とされます。
老人本人ではなく子供が、というところがミソです。
金は天下の回り物。(きぱ)
ある国に、二人の兄弟がいた。
顔も髪の色も肌の色すら似ていない二人は、しかし仲が良かった。
料理家でバイオリニストという華やかな弟の陰に隠れて、大人しい兄は目立たなかった。
けれど。

料理番組で取材を申し込んだ私達は、それが外部の人間によって作り上げられた虚像であると知る。
「兄ちゃん、次の料理どうする?」
「今度品評会があるんだけど」

「……蛸」
弟の問いかけに、兄はぽつり一言。
「品評会のメインは蛸ですか」
私の確認の問いかけに、兄はこくりと頷いた。
「蛸かぁ。煮物にするとすごく生臭いんだよね」
弟の呟きを兄は首を振って否定し、近くのメモ用紙に何かを書き付ける。
小さいメモ用紙の半面では足りず、裏にも短く文字を書いて弟に渡す。
「……兄ちゃん、レシピはちゃんとしたノートに書いてってば……」
迷うことなく書き綴られたそのメモ用紙は、蛸を主題に据えたレシピであるらしい。

――そう、この兄弟は、兄がレシピと楽譜を書き、弟が料理を作り演奏するのだ。

「……ええと、どちらが主体なのでしょうか」
つい、思い浮かんだ疑問を口にする。
「僕らは二人で一つです。僕は新しい料理も新しい曲も作れないし、兄は料理を作れないし楽器も演奏できません」
昔からずっとそうでした。
――弟の言葉は続く。

僕が料理を作って、それを食べた兄が提案を示す。
出された改善策をまた僕が作って、兄が食べる。
その繰り返しです。

「人に理解できなくても、僕らはこのスタイルを変えられません」
そう言って笑った弟の顔は、それが心からの事実である事を雄弁に語っていた。



料理、兄弟、音楽です。
あんまり音楽が出せていませんね。うう。
最初は片方ずつ設定するつもりだったのですが、料理人と音楽家(演奏家)どちらも無口な人って似合いそうで。
だったら兄=構想する人、弟=実現する人にしてしまえとw
ちなみに血が繋がっていないという設定にしようかと思っていたのですが、出せませんでした……。
HN:
七海 和美
年齢:
32
性別:
非公開
誕生日:
1986/12/22
職業:
純黒CADオペレーター兼転職希望。
趣味:
美術鑑賞:絵画好き。鑑賞記事は近畿圏中心。開催期間終了後。
自己紹介:
更新少な目なサイトの1コンテンツだったはずが、独立コンテンツに。
PV数を稼ぐより共感コメントが欲しい。
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