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気ままな一人暮らしの、ささやかな日常
美術鑑賞からプログラムのコードまで、思いつくままに思いついた事を書いています。
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ざっくざく > 美術鑑賞 > えき京都のヨーロッパ絵画展を見に行きました
ヨーロッパ絵画展
七月二十七日土曜日、京都伊勢丹の中にある美術館:えき京都で開催されていた、ヨーロッパ絵画展に行きました。
こんにちは、和美です。
予定が大幅に狂いましたが、感想記事です。

【目次】

  1. 初めに
  2. 総合感想
  3. 絵の見方
  4. 細かい感想
  5. 余談:ノイシュヴァンシュタイン城

1. 初めに

冒頭に掲示されていた挨拶文で、「有名な画家の作品はありませんが」と書かれていて驚きましたが、本当に知らない画家ばかりでした。
割と読まない人が多いようですが、色々な思いが書かれているので一読をお勧めします。

詳しい説明は覚えていませんが、特別展の正式題名が『 長坂コレクション ヨーロッパ絵画展 ~ バロックから近代へ ~ 』 なので、おそらく個人コレクションの中の一部です。
個人コレクションは、美術館から所蔵品を借り受けた特別展に比べて、収集した本人の趣味が強く反映されるため、系統立っていないのが特徴です。
有名な画家でも代表作とは雰囲気が違ったり、全く知名度のない(= 美術史上でも重要ではない )画家が多いです。
今回は全く知名度のない画家ばかりで、それが色々な面で良く作用していました。

2. 総合感想

挨拶文の宣言通りに知らない画家ばかりでしたが、ポスター絵に使われたオノリオ・マリナーリの ≪ 聖チェチリア ≫ を代表に、心に残る絵が多かったです。
肖像画のコーナーで思い出しましたが、国立西洋美術館の常設展示で、和美が好きなマリー・ガブリエル・カペの ≪ 自画像 ≫ も他の作品どころか、画家の活動年代すら知りませんし。
知らない画家の方が、特別展でも混雑しなくて良いですね。

ちなみに聖チェチリアは音楽を司る守護聖人で、頭につけているのは薔薇の花冠だそう。

3. 絵の見方

先日EverNoteを整理していたら、絵の見方について「 学芸員は、向かい合う絵の配置や、部屋に入った時の第一印象まで気を配っています」と書いてあったのを思い出して、各部屋を見返してみました。
≪ 聖チェチリア ≫ が今回の目玉のためか、一番目立つ配置になっていたように感じました。

4. 細かい感想

良かった作品と感想をまとめて列挙します。
ダニエル・ザイター ≪ キリストと姦婦 ≫
キリストの有名な逸話「あなた方の中で罪のない者だけがこの女に石を投げなさい」の絵です。
当時、死刑執行の権利はユダヤ人にはなく、ローマ人にだけあったため、キリストが 「 死刑にせよ 」 と言った場合は越権行為に当たる。という時代背景は初めて知りました。
ちなみにキリストがユダヤ人というのも、今回の特別展の他の解説で初めて知りました。

聖家族と幼い洗礼者ヨハネ
マリアーノ・サルバドール・マエーリャ ≪ 聖家族と幼い洗礼者ヨハネ ≫
館外の飾りつけに絵が出ていました。
父親のヨセフが珍しく若く描かれていると解説にありましたが、後光が描かれているのも珍しいと思います。
( ヨセフは大抵白髪で痩せこけた老人として描かれています )
ヨセフ、マリア、キリストの三人をまとめて『 聖家族 』 と呼び、宗教画で多く描かれる組み合わせですが、いつもヨセフが除け者にされているように感じます。
そしてマリアが少女のように異様に若くて不気味に感じたのは、斜め上を向く顔が下手なのかもしれません。
マリアがヨセフとの性交渉なくキリストを身篭った『 無原罪の御宿り 』 を主張したところで、既婚のマリアが非処女なのは確定だろう。と思ってしまいます。

ヨハン・ハイス ≪ 画家のアトリエ ≫
両端に大理石の像が置かれた、モデルのような人が真ん中にいる、美術学校の教室のような絵です。
大理石の像が変なポーズなのが謎です ……。

ピョートル・クリロフ ≪ 赤い椅子に座る女性の肖像 ≫
黒い服の、滑らかな肌がすごく綺麗な女性の肖像画です。
有名ではない画家ばかりなので、画家の解説も絵の解説と共に書かれているのですが、画家の解説の文章が短いので、詳細が分からないのでしょうね ……。

アルフレッド・ド・ブリーンスキー ≪ 湖の風景 ≫
題名には湖とありますが、湖畔の黄色く紅葉した大木が主題だと思います ……。
印象派を彷彿とさせる筆触分割が特徴の絵で、この特別展一番の当たりでした。綺麗。

ヴィルヘルム・アンベルク ≪ 教会のグレートヒェン ≫
グレートヒェンは女性で、椅子にもたれて神父が弾くオルガンに聴き入っているという絵。
なのですが、聴き入っているというより、片思いする神父様の仕事終わりを待っているように見えてしまいました。

フェリックス・ジョゼフ・バリアス ≪お気に入りの鳴き声 ≫
窓を開けて、木の鳥籠にいる小鳥に、餌の麦の穂をあげる女性の絵です。
先に挙げた ≪ 聖チェチリア ≫ と並んで、この特別展で二番目の当たり。
絵葉書を買いました。

エドゥアール=ジャン・コンラッド・アマン ≪ 家族のピクニック ≫
題名には 『 家族の 』 とついていますが、解説を読むと家族ではなさそう、という謎な絵です。
絵を見ても、中央のベンチに座った女性を男が口説いているように見え、左側に子供に母乳を飲ませる母親か乳母がいるので家族?と疑問に思っていました。

エルンスト・ベルガー ≪ 庭で編み物をする女性 ≫
編み物という題名の割には細い糸だなと思ってよく見たら、女性の手元に垂れているのがレースのようでした。
編み物をできる人はすごいと思いますが、レース編みは更に技術が必要そうですよね。

5. 余談:ノイシュヴァンシュタイン城

気に入った絵ではありませんが、ルードウィヒ二世というバイエルンの王を描いた絵がありました。
解説によるとワーグナーのパトロンで、ノイシュヴァンシュタイン城を代表にお伽話のような城をいくつも築いたと紹介されていました。
ディ○ニーのシンデレラ城のモデルとして有名なノイシュヴァンシュタイン城は国費浪費の代物だったのか、と驚きました。
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書いている人:七海 和美
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更新少な目なサイトの1コンテンツだったはずが、独立コンテンツに。
PV数より共感が欲しい。
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