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気ままな一人暮らしの、ささやかな日常
美術鑑賞からプログラムのコードまで、思いつくままに思いついた事を書いています。
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ざっくざく > 美術鑑賞 > 横山崋山展を見に行きました
横山崋山ポスター1
八月十一日日曜日、京都文化博物館で開催されていた、横山 崋山展を見てきました。
こんにちは、和美です。
暑かったのですが、買ってから着そびれていた夏着物で行きました。
そんな美術館感想記事と、少しだけ着物の話です。

【目次】

  1. 特別展のキャッチコピー
  2. 特別展の感想
  3. 師匠と私淑
  4. 京都祇園祭の巻物
  5. 着物の話

1.特別展のキャッチコピー

横山崋山展のキャッチコピーは 『 まだいた、忘れられた天才絵師 』
「 忘れられた天才絵師 」 というのは和美も好きでよく見に行きますが、美術館の自嘲が見えますね。
過去の特別展だと、不染鉄、木島 櫻谷が思い浮かびます。
……和美が知ったのは松柏美術館の館蔵品展ですが、竹内 栖鳳も京都市美術館で特別展が開催されるまで、あまり有名ではなかったように感じます。

横山崋山ポスター1

2. 特別展の感想

酒席で描いたらしい、さらっとした絵が全体的に好みでした。
崋山が画題として好きだったのか、曲水宴という宴の絵が多かったです。
屋敷の庭に作った川に盃を流して、その盃が目の前から流れ切る前に和歌を詠むという遊戯です。
ただ、ほとんどが和歌に関係なく呑んでいるだけの絵でした。
普通は怖くなるはずの百鬼夜行が題材の作品ですら幽霊達が呑んでいたので、横山 崋山という人はよほどの酒好きで上戸だったのだろうなと思いました。

どの年代かは分かりませんが、墨の濃淡が綺麗な絵は全体的に良かったです。
松竹梅に鶴亀龍と縁起のいいものを組み合わせた三枚一組の掛け軸がありました。
他に類例のない題材なので、組み合わせは崋山が決めたと推測されているそう。
龍に梅の組み合わせは不思議に思いましたが、鶴は松なので、残る亀と龍なら竹と梅か、と考えると納得できるような。
でも竹はよく伸びてよくしなるので、嵐を起こす龍と合わせても良いと思うのです。

3. 師匠と私淑

冒頭に、奇才と名高い 「 曾我そが 蕭白しょうはくに影響を受けた 」 と書いてあったので、直接手解きでも受けたのかと思いきや、曾我 蕭白と年代は重なっていませんでした。
崋山が養子に出された先である横山家が蕭白の後援者だったそうなので、蕭白が亡くなった後も原画が身近にはあったのでしょうが、直接指導を受けていないので私淑に近い状態だと思います。

4. 京都祇園祭の巻物

横山崋山ポスター2
最後は風俗画。京都祇園祭の巻物が中心です。
≪ 祇園祭礼図 ≫ という上下巻合わせて30mに及ぶ巻物が展示されていて、描いてある全ての山鉾の解説も別にありました。
中の一山の解説に「 多くの方々の応援を頂き 」「 お日様の下で巡航ができました 」と書いてあり 「…… 地元の人?」 と疑問に思いました。
祇園祭は一度も見た事がありませんが、同じ京都文化博物館の常設展で毎回一山ずつ解説がされていて、蟷螂とうろう山だけが妙に記憶に残っています。
展示されていた横山 崋山の巻物に、詳細不明だった休み山(と呼ぶそう。過去、祇園祭に参加していたが今は巡行に参加していないところ)の絵が描かれていて、この巻物を典拠にして復興予定の山があるそうです。
山鉾に飾る緞帳どんちょうは平山 郁夫など、当代随一の画家に依頼する事が多いです。
( 旧ペルシャ:現イラクなどの海外輸入品の時もあります )
今なら誰に依頼するのかと疑問に思いました。
現役の日本画家で上村 松園の孫の上村 淳之あつしの山がありましたが、上村家は初代の松園を最高峰に、世代を経るごとに画力が落ちていっているように感じてしまいます。

巻物にしては珍しく展示替えもなく、全てが一度に展示されていました。
( 公式サイトによると、特別展の目玉のようです )
思っていたより意外と異様に多かったので、全ての山が揃ったら何基(何座?)あるんだろうかと疑問です。

5. 着物の話

小千谷縮の麻着物
麻の着物を買ってから、ずっと暑さに負けて着そびれていました。
麻の着物は七月と八月限定なので、「 暑いから 」 では着る機会がありません。
着物を買った呉服屋さんから 「 もう着たんですか?」 と聞かれたので、思い切って着てみました。
「 着付けの間が一番暑い。着てしまえば暑さは洋服と大して変わらない 」と言われていた通り、クーラーを入れても着付けが一番暑かったです ……。
全く気づかずに行きましたが、京都文化博物館はきものパスポート対象施設です。
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書いている人:七海 和美
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更新少な目なサイトの1コンテンツだったはずが、独立コンテンツに。
PV数より共感が欲しい。
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