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気ままな一人暮らしの、ささやかな日常
美術鑑賞からプログラムのコードまで、思いつくままに思いついた事を書いています。
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ざっくざく > 美術鑑賞 > 美術鑑賞:正倉院展

最近寒くなってきましたね……。
そろそろ冬眠したい和美です。

職場で無料招待券を頂いたので、第六十八回正倉院展に行ってきました。
会期が短いので、結局行ったのは会期終了直前ですが……。

実家からの方が近いので、先週帰ったついでに行けば良かったです。
いやその時はあべのハルカス美術館の 「 大妖怪展 」 に行こうか迷っていたのですが。
(結局時間がなくて諦めました。そして行けない間に会期終了……)

十年程前に行った時はそんなに混雑していなかったのですが……中身なんて毎年そんなに変わり映えしない(酷い)のに、何この列は。
(一度出展すると、十年は出展しない、という基準があるそうです)

正倉院の解説

さて、正倉院展の解説でも。
正倉院が特殊なのは二点。
伝世品でんせいひん
対義語は「出土品」。
土を掘り返して出てきた物ではなく、宝物殿に収められた物です。
見た目が茶色くないのが特徴です。
来歴が記録に残っているため、年代鑑定の必要がありません。
捏造の心配もありませんね。
元が天皇家なので、管轄が割としっかりしています。
宮内庁は、奈良県明日香村にある、壁画で有名なキトラ古墳を潰したので良い印象はありませんが(奈良出身民)

・日常品
聖武天皇の崩御後に愛用品を皇后が東大寺に奉納し、宝物殿が建てられたのが正倉院宝物殿の始まりです。
大仏開眼会など特殊な儀式で使われた物は残される傾向にあるのですが、日常生活(天皇家という特殊なお立場ですが(笑)で使われていた物はほとんど残りません。
当時の生活を推測するのに役立ちます。

今年の目玉は舶来の漆胡瓶しっこへいだったかな。
木に漆を塗って上から模様をつけた水差しです。
ベースとなる木の成形方法が分かっておらず、輪っか状に組んだか、薄く切って成形したか、らしいですが、どちらにしても作るのは難しそうだなぁと思いました。

「う」(漢字は竹冠に干)という、笙より大きくて低音が出る楽器も出ていました。
笙は世界で唯一、和音が出せる吹奏楽器だと聞いた事があったのですが、「う」も形はほぼ同じです。
十年程前?の正倉院展に行った時は楽器が多く出展されていて、復元した楽器の音色が聴けたら良いのになーと思った事を思い出しました。
笙は聞いた事があるのですが、琵琶や「う」も聴いてみたいです。
……「う」はほとんど現存していないらしいので、楽譜もないのでしょうか……。
でも低音が出るというなら演奏された事はあるはずですし。

今回は聖武天皇の一周忌の法要で使われた品が多く出展されていました。
大半を占める布は、経年劣化でバラバラになって「 残欠ざんけつ 」という細かい切れ端になってしまうのですが……。
たまにやけに綺麗に残っていて、後年の補作かと思いました。
あとは用途不明の鈴も多かったです。

終盤は文書で、よく見ると意外と字が乱れているな?と思ってしまいました。
鬱の字がやけに縦長ですよ?

そして最後は、全く関係ない様々な文書を継ぎ合わせて一枚の巻物にした品だったのですが。
展示されていた部分は
・写経の校正担当と装飾担当に毎月五日間の休暇を与えてほしい
・以前は毎日麦を支給されていたのに最近は途絶えている
(いずれも解説より)という労働環境の改善を求める内容でした……。
休みが取れない、給料が支払われないって奈良時代からだったのかよ!

図録と絵葉書を買って、他の色々なグッズを悩んで諦めて、アンケートにグッズが高いとか苦情を書いて、毎年変わる記念スタンプを押して、お茶席を諦めて出ました。

奈良国立博物館で開催される快慶は見に行きたいですが、東京国立博物館の運慶は行けません。
なんで奈良の仏像を東京まで見に行かなきゃいけないんだよ!!

しかも両方とも興福寺の金色堂再建を記念した特別展なので、なおさら東京で開催される理由がありませんし、それ以前に和美は仏像や寺宝をお寺から持ち出す事自体に反対です。
鳥獣戯画は高山寺の寺宝なんだから、高山寺で展示すべきです。
見に行けないなら諦めろ。

とか思っていたら、すぐ外から見える庭に有名(らしい)茶庵がありました。
昔は「大和三庵」と呼ばれたそうですが、他の二軒は東京に移設され、うち一軒は戦火で焼失……。
ふざけんな首都直下型が来る前に残っている一軒だけでも返せ!!
(南海トラフで潰れたならまだ心情的に理解できる)
追記:この二軒の茶室と関わりがあるかは分かりませんが、東大寺の茶室が潰されそうになり、東京に移築したという頭のおかしい話が出てきました。

近くの移動販売車で肉まんを買って食べました。
有名らしいですが、味はコンビニとあまり変わらなかったような。
鹿が寄ってきて可愛かったです。
(鹿のいない普通の奈良県出身)

北円堂が特別公開中らしいですが……時間が。
(お寺なので、開門は五時まで)

今度は京都に若冲展とメアリー・カサット展を見に行く予定ですが、大阪市立美術館の所蔵品展も行きたいなぁ。
若冲展は東京で360分待ちを記録したらしいので怖いです。
京都市美術館は国立博物館よりは列形成が上手い方ですが、国立博物館と同じく無駄に混雑するのです……。
開館時間に到着できるかなぁ。

雪村は東京なので行けませんが(上野公園って無駄に人多かったし)
「宇宙と芸術」展は、森美術館と知った瞬間興味が失せました。
コインロッカーが有料なんて美術館ではありません。
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書いている人:七海 和美
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更新少な目なサイトの1コンテンツだったはずが、独立コンテンツに。
PV数より共感が欲しい。
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