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気ままな一人暮らしの、ささやかな日常
美術鑑賞からプログラムのコードまで、思いつくままに思いついた事を書いています。
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ざっくざく > 美術鑑賞 > 美術館に行きたい人に、特別展のタイトルから分かること

美術感想の記事を探していると、こんなブログを見つけました。
僕がなるほど!と思った美術鑑賞のポイント

美術鑑賞に慣れた熟練者と初心者を比較して、特別展の見方、考え方の違いをまとめた記事です。
おそらく熟練者の側にいる和美からは、同意できる部分もあり、できない部分もあり。

知識がないけど行く(予定がある)方に、和美の視点から『こんな見方はどうですか』という提案です。

今回は事前情報編。
実例を交えて、特別展の題名だけで「どんな特別展か」が分かる方法を五種類に分けて解説します。

目次
  1. 題材一覧
  2. リアルの行方
  3. マティスとルオー
  4. バベルの塔/怖い絵
  5. ピーターラビット
  6. まとめ


特別展の題名には、凝縮された「こんな作品を集めましたよ」が現れています。
『リアルの行方』
『マティスとルオー』
『バベルの塔』『怖い絵』
『ピーターラビット』
全て、当ブログに感想記事がある特別展の題名です。
この五件の題名を元に、企画主旨を読み解いていきます。

まずは一件目。
リアル写実の行方』
写実の反対は幻想。
現実にある物を描いているのかな、と想像がつきます。
「こんな絵を集めました」ですね。
『バベルの塔』と同じ記事でまとめて感想を書いた『怖い絵』もこちらに当てはまります。

『マティスとルオー』
いずれも人名ですね。
人名がつく特別展は五種類あります。
  1. 画家の名前
  2. 収集家の名前
  3. 描かれた絵の人物
  4. 美術館の名前
  5. 派閥の名前
例に挙げた『マティスとルオー』の場合は1.画家の名前です。
友人であったマティスとルオー。
二人の絵と交流が取り上げられています。
2.収集家の名前:『松方コレクション』
3.描かれた絵の人物:『マリー・アントワネット』
4.美術館の名前:『ランス美術館』
5.派閥の名前:『円山四条派まるやましじょうは美の競演』(円山四条派の円山は"円山"応挙から始まりました)

チラシやネット、ポスターなど、調べた情報に絵があれば、必ずどこかに絵の情報が書いてあります。
題名、画家の名前は必須で、所蔵者、描いた年、油彩・版画などの表現方法が追加されている事が多いです。

『バベルの塔』
作品名にして、モチーフの名前です。

その民達は、名声を得るため、天まで届く程の高い塔を建てようとした。
神の怒りを買って塔は潰された。
同じ事ができないように、神が言葉を乱し、その民は別々の言語を使うようになった
という有名な伝承/神話を元にしています。
特別展の企画主旨で最も分かりやすい「この有名な絵を出展するから見てね!」です。

この主旨の特別展に同時出展される作品は、三種類あります。
  1. 同じ画家が描いた違う絵
  2. 違う画家が描いた同じ絵
  3. 同じ美術館が所蔵する他の作品
『バベルの塔』展の場合は、1.同じ画家が描いた違う絵です。

『ピーターラビット』
これまでに挙げた、特別展の題名のつけ方の二種類に当てはまる複合版です。
一つ目は「人名がつく特別展」のうちの『3.描かれた絵の人物』の派生。
二つ目は企画主旨「この有名な絵を出展するから見てね!」
絵の題名ではありませんが、ピーターラビットの絵は誰もが知っているでしょう。
副題が『ビアトリクス・ポター生誕150周年記念』なので、もちろん出展された絵は「同じ画家が描いた違う絵」です。

まとめ

特別展の題名は以下の四種類に分かれます。
  1. 同じ主旨の絵を集めました
  2. ある人をピックアップ
  3. この絵を見て!
  4. 複合型
電車の中吊りやTVの宣伝、新聞広告など、行けなくても特別展の題名を目にする機会は意外とあるものです。
今度特別展の広告を見かけたら、「どんな特別展なのかな?」と想像してみてくださいね。
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プロフィール
書いている人:七海 和美
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更新少な目なサイトの1コンテンツだったはずが、独立コンテンツに。
PV数より共感が欲しい。
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