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気ままな一人暮らしの、ささやかな日常
美術鑑賞からプログラムのコードまで、思いつくままに思いついた事を書いています。
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ざっくざく > 美術鑑賞 > ピーターラビット展

4/2日曜日、大阪駅前にあるグランフロント大阪の北館ナレッジキャピタル:イベントラボで開催されていた『ピーターラビット展』に行きました。

……ここ、自分の中ではイベント会場という認識なので、あまり展覧会を開催しないでほしいです。
ビルの地下( 正しくは一階 )にあるイベントスペースというか、大きなホールを無理矢理使っている印象です。
現在も存命の作家による作品ならまだ分かるのですが、ピーターラビットは作者のビアトリクス・ポターが既に亡く、評価がほぼ確定していますから。

……ちなみにピーターラビット展の前は「No.9」
英国美術館で開催された日本漫画の作品展でしたが……、展覧会主題曲の提供者のせいで、行く気を失くしました。
自分が不快になるので、深くは書きません。

過去には「まどか☆マギカ」展、「世界一」展が開催されました。
後日、各感想記事をリンクする予定です。


直前にスターバックスでお昼ご飯を食べたら、意外と財布の中身が怪しい事に気付いて戦慄しました。
そういえば昨日も今朝も買い物に行ったんだった……。

題名は 『 ピーターラビット展 』 となっていますが、原作の絵本を描いたビアトリクス・ポターの全作品を取り扱っています。
ビアトリクス・ポターの名前では、ピーターラビットの作者だと分かり辛いとでも感じたのでしょうか。
……普通は知っていると思いますけれど。

観覧していて気づきましたが、和美はピーターラビットの絵本自体を読んだ事がなく、キャラクターとおおよその設定しか知らない状態だったようです。
挿絵が綺麗ですし、作品の粗筋は側に書いてあるので充分楽しめました。
最初の「ピーターラビットのおはなし」を含めた数作は、挿絵の下に全て本文が書かれているので、読み進めて行けば話も分かりますしね。

最初の展示は日記、だったのですが……。
自作の暗号で書いた日記を、死後ファンによって解読された上、展示会で公衆の目に晒されるって、日記の作者(ビアトリクス)はどんな気分なのでしょうね……。
一応、この展覧会はビアトリクス・ポターの生誕百五十周年記念なのですが。

日記は基本的に、他人に見せるための内容ではありませんし、もしかしたら不満を書いていたかもしれないのに。
( 例外として、アンネの日記は何かに応募する予定があったそうで、本人によって二回ほど加筆修正が行われたそうです。NHK番組『 100分 de 名著 』より )
なお、この暗号を解読した日記は 「 ビアトリクス・ポターの日記 」 として出版もされたようです。

もやもやした気分で始まった展覧会ですが、その後はひたすら、ピーターラビットと愉快な仲間達の話です。

……ピーターって兄妹がいたんですね……。
少なくとも展覧会の出展作品には全く出て来ませんでしたが。
出版社から断られて初版が自費出版だったため、最初から設定が変わっていないようですが、兄が二人もいる必要性が全く分かりませんでした。
……うさぎは多産だと聞いたので、その現実を反映したのでしょうか。
後に生まれた妹は、別の話が描かれたようです。

後ろにいた見知らぬ女性二人組が、ピーターのお父さんについて話をしていたのですが、「 お父さんがパイにされた 」 というのは有名な話だと思っていました。
過去に開催されたピーターラビット展で、特別展コラボメニューとして提供された事もあるそうですよ。
食べてみたかった……。( 酷い )

ちなみにナレッジキャピタルの隣に喫茶店が併設されていますが、今回はコラボメニューはありません。
基本、特別メニューはべらぼうに高いので、今回は懐事情が許しませんが。

単発作品もありましたが、ピーターラビットシリーズを含めて、登場生物達はどこかで繋がっている事がほとんどでした。

出展目録の裏面に二枚の絵があり、作品番号のヒントを元に、文章の空欄に当てはまる名前を答えるミニクイズがありました。
登場生物の相関図でほぼ分かったのですが、筆記用具を持って来ていなかった上、正解が目録のどこにも書いていない不思議……。
名前なんて覚えられません!

原作絵本の対象者である、小さい子供向けのクイズだとは思いますが、展覧会自体、横型の葉書程の小さい原画を、大人が見やすい高さに展示してあるので、原作絵本の対象者と展覧会の対象者が一致していない感覚を受けました。
小さい子供が機嫌を悪くして怒られる場面も見ましたが、抱っこしてあげないと暇だと思うよ、その子……。

片仮名に平仮名の振り仮名が振られた、明らかに子供向けのタッチパネル式の展示も、同伴者に抱っこしてもらう高さに設置されていました。
あと「カラー」って、読み仮名を振っても言葉の意味は分かるのかな。

綺麗な原画とは対象的に、割と酷い話が多かったです。
処女作 『 ピーターラビットのおはなし 』 は、禁止されていたマグレガーさん( お父さんをパイにした人 )の庭に入り、勝手に野菜を食べ漁って、服と靴を失くした上、食べ過ぎでお腹を壊すという粗筋です。
……どう見てもピーターの自業自得ですが。

猫とネズミがお茶会をして、猫がデザートにネズミを食べようとする話や、掛け売りをしていた犬と猫の雑貨屋さんが、売掛金を払ってくれないせいで税金が払えなくて潰れる話とか。
売掛金を払わないって窃盗と同じです……。

作品題名間に挟まる、風景の水彩スケッチがすごく綺麗でした。
絵葉書が欲しかったのですが、最終日のためか見当たりませんでした……。
多分図録には載っていると思いますけれども。

ちなみにビアトリクス・ポターは絵本作家になる前、絵葉書の原画を描いていた時期があったそうで。
という事はつまり、絵本の出版を断られた理由は 『 話 』 なんだろうな、と余計な分析をしてしまいました。

ピーターラビットのぬいぐるみやゲームを自分で作って商標登録をしたため、キャラクタービジネスの創始者でもあるそうです。
図録にはありませんでしたが、会場の解説にあった「 キャラクターの世界観を大切に展開していく、現代のキャラクタービジネスに繋がる 」 の一文に首を傾げました。
( 北の離島にある某VOCALOID会社の 頭 と 耳 がおかしい だ け )

ゲームはすごろくに見えたのですが 「 ピーターラビットのおはなし 」 を元に、ピーターをマグレガーさんが追いかけて、ピーターが捕まったら負け、というボードゲームだそうです。
もう少し詳しいゲームシステムの解説が欲しかったです……。
( ボードゲーマーになれない人の感想 )

ちなみにビアトリクスの画力は、両親から受け継いだ物。
母親の絵はありませんでしたが、父親は他の本から模写したという、動物が描かれた綺麗な絵皿が展示されていました。

中流貴族の家に生まれ、絵の才能を受け継ぎ、婚約者の死には遭遇したものの、他の人と高齢ながら結婚をし、絵本作家として成功を収めたなんて、ほぼ順風満帆な人生を送っていてすごかったです。

特別展本体はそんな辺りかなー。

グッズの話。
図録に、音声ガイドを務めたディーンフジオカがピーターラビットの故郷を訪ねるDVDが付属したバージョンがありました。
金額的に厳しかったので断念して、普通の図録を買いました。

絵葉書は展覧会の感想にも書いた通り、風景画がありませんでした。
「 布だより 」 という布プリントと、普通のピーターラビットの二枚の絵葉書を買いました。

追記。
コラボメニューではありませんが、図録にAfternoon Teaで使える特別券がついていました。
普通に買いたい物はあるので、ついでに食べようかな。

グランフロント大阪にサブウェイがあるらしい事を、入っていたチラシで今知ったので、行けば良かったです……。
観覧券か半券を提示すると割引になるのですが、それとは関係なく、近くにサブウェイがなくて行けなくなっていたのです。
サブウェイって何となく、繁華街とは少し離れた場所にお店があるように感じます。
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書いている人:七海 和美
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更新少な目なサイトの1コンテンツだったはずが、独立コンテンツに。
PV数より共感が欲しい。
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