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気ままな一人暮らしの、ささやかな日常
美術鑑賞からプログラムのコードまで、思いつくままに思いついた事を書いています。
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ざっくざく > 美術鑑賞 > 美術館感想:泉屋博古館
あちこち行っているのに、全く書いていない美術館感想記事です。(最早定型文……)

京都駅にある伊勢丹の中の「えき」で開催していた「芳年」、大阪の国立国際美術館で開催していた「クラーナハ」と、同時開催の「ピエール・アレシンスキー」も書いていませんね……。
三月に行った、姫路市立美術館の「バロックの巨匠たち」も。
グランフロント大阪のピーターラビットは書きましたが。


泉屋せんおく博古館はくこかんは今回初めて知りました。
京都市の東山にある、私立博物館です。
東山駅は国立近代美術館、京都市立美術館、細見美術館と美術館が固まってあるので、割とよく行く場所です。
今年はうっかり行き忘れてしまいましたが、『みやこめっせ』こと京都勧業会館もあります。
細見美術館は、過去に二回程 特別展を逃してしまい、まだ行った事はありませんが……。

今回の目的地である泉屋博古館は、近代、市立、みやこめっせ等とは少し離れた場所にあります。
チラシには最寄り駅である東山駅、蹴上駅から徒歩十五分~二十分となっていましたが、方角が分からなくて結局三十分程掛かりました……。
帰りも迷ったので、バスに乗った方が良さそうです。

泉屋博古館は、政治家の西園寺公望の弟でもある、住友グループの創業者の収集品だそう。
常設展示は中国の青銅器、企画展が今回の目的です。
「楽しい隠遁 山水に遊ぶ ~ 雪舟、竹田、そして鉄斎 ~」という、内容は中国絵画と南画です。
そう言えばちょうど去年のG.W.、兵庫県立美術館で開催された、富岡とみおか 鉄斎てっさいの企画展を行き逃したなぁ、と嫌な思い出が蘇ります……。
(去年のG.W.は引っ越しで忙しかったのです)
富岡 鉄斎は、通っていた芸術大学の授業でを知ってから、ずっと気になっていた画家です。

雪舟は言わずと知れた水墨画家、富岡 鉄斎は中国の想像上の風景を描いた画家。
題名で二人の間に挟まれた「竹田」は、今回初めて知りました。
田能村たのむら 竹田ちくでんという名前の画家です。
和美も勘違いしましたが、「たけだ」ではありません……。
(鉄斎で分かる通り、副題の画家は名前で統一されています)
雪舟は白黒のはっきりした絵、富岡 鉄斎は太い線で描き込みの多い黒っぽい絵、田能村 竹田は細かい描線のほんのりした絵柄……かなと思います。

七賢人とか桃源郷とか、ちゃんと分かっていない事が多いのですが、滝が流れる山奥で隠居生活を送る文人達の絵が多かったです。
とりあえず桃源郷の原作(詩)は、翻訳を読んでみようかなと思いました。

隠居、というと、俗世間の喧騒を離れた印象から、好みは「シンプル・イズ・ベスト」に近くなるのかな、と思っていたのですが……。
出展されていた文具は特に、装飾過多な物が多かったです。
ちょっと高めの宝飾店やアンティークショップの店頭で見かける、「掘り出した鉱石そのままドーン」の置物なら、自然体なのでまだ分かるのですが……。

文具・茶道具は数点「取り合わせ」として出展されていました。
が、説明文に書かれた制作年代がバラバラで、博古館側の選択なのか、画家達が好んだ取り合わせだったのか分かりませんでした。
何も書かれていなかったので博古館側の選択だと思います。

そうそう。
特別展の入り口には、大体主催からの挨拶というか企画意図のような解説があります。
(特定画家の展覧会だと画家の財団、海外美術館だと美術館の館長と大使館辺りも同時にありますね)
その解説が紙でも配布されていて、展示会場に入る手前に置いてある椅子に座って読めたのが便利でした。

特別展はそんな辺りかなー。
会場の外にポスターが貼ってあった、別館の特別展も面白そうだったのですが。
場所を確認したら東京でしたフザケンナ。
京都市立美術館の別館(本館から徒歩十分程)みたいなノリを期待したじゃないですか。

常設展は大量の青銅器でした。
世界でも最も早く全集と解説を出した事で有名らしいです。
が、青銅器よく分からない。

というか、夏(史実がちゃんと残っていないため実在するかどうか不明)、殷(商)、周(西周)、明以外に興味がありません。
ええ、全て週刊少年ジャンプで連載されていた、藤崎 竜先生の漫画:封神演義の影響です。
(明は原作の封神演義が成立した年代です)

とりあえず錫が入った鏡が銀色っぽくて綺麗でした。
……それを【青】銅器と呼ぶのかはさて置きますが。

出展されていたのは大阪と京都ばかりでしたが、青銅器の鏡といえば、地元から出土してくれなくてモヤモヤします。
箸墓古墳は掘り返せませんが、そこから鏡がざくざく出てきてくれたら邪馬台国の畿内説が確定しますね!
……畿内説の唯一にして一番弱いのが、中国から贈られたという鏡が出土しない点なんですよね……。

他の方に学芸員と思しき方が解説していたのを聞いたところによると、鼎の個数は王族が七個、そこから二個ずつ減った奇数個で地位を表すそうです。
「鼎の軽重を問う」という滅多に使われない慣用句の「鼎」は王族しか持てない二個の重さって事なんですかねー。

青銅器は四室ぐらいに分かれていて、あまりにも色味も形も変わらないので、途中をかなり飛ばしました。
最後の部屋が楽器(青銅器なので打楽器)で、試聴があって良かったです。
周りが静かだったら録音したかった笑
(妖怪:オンゲントロ)
復元模型を使った試し打ちもできました。
結局博古館を出たのは閉館後の五時過ぎでした……。
次?の特別展も面白そうなので、また行きます。

結論:もっと早く行けば良かった


京都伊勢丹の「アニエス・ベー 写真コレクション」も、近代美術館の「技を極める―ヴァン クリーフ&アーペル  ハイジュエリーと日本の工芸」もついでに行きたかったです。(言うだけならタダ)
今回は、住吉鳥居前駅で乗り換えたので、住吉神社の太鼓橋も見たかったです。

引っ越してしまう前に行かないと。

おまけ。
迷った周辺にあった、結構有名な建物らしいです。
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書いている人:七海 和美
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PV数より共感が欲しい。
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