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気ままな一人暮らしの、ささやかな日常
美術鑑賞からプログラムのコードまで、思いつくままに思いついた事を書いています。
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ざっくざく > ニュース > 日本の婚姻率を上げたい……?
今日の話題は「日本人はどうしたら結婚するようになる?」です。

元はガールズちゃんねるというサイトで立てられたスレッドだそう。
和美はニュースコラムで読みました。

さて、本題。
……婚姻数を増やして何がしたいのでしょうか。
日本の現行民法で規定される結婚の意味は「産まれてくる子供の父親を確定させる」ための制度です。
(離婚後、女性のみ一定日数が経過しないと再婚できない、という規定があるのも同じ理由です)
ですが、実際のところ結婚しても「子供を産まない」という選択をする夫婦はいます。

このスレッドを立てた人は、何が最終目的なのでしょうか。
例を挙げると、政府が憂う婚姻率の低さは、そのまま少子化の原因で、少子化によって日本の人口が減少し「税収が減る」事と、「年金制度が崩壊する」事などを危惧しています。
スレ主はおそらくそこまで深く考えていないので、当ブログでは政府の主目的である
・税収を増やす(今より減らさない)
・年金制度を存続させる
この二点を最終目標として話を進めます。

いきなりですが、両方とも婚姻率とは何の関係もありません。
結婚せずに子供を産む女性も、結婚して子供がいない夫婦もいます。
ただ単に「夫婦は子供をもうける事が多い」という確率論です。

さて、最終目的の「税収」と「年金制度」
両方とも払う側(納税者)に「安定した収入」が必要です。
結婚していないが子供がいる女性の場合、片親家庭なので税金が優遇されます。
(死別、離婚の場合も同じ制度を使いますが、この話には関係ないので無視)
なので「結婚して子供を生む」という安定しやすい家庭環境のために婚姻率が出て来るだけです。

和美の考えは、安定して税金を払ってほしいなら、児童養護施設からの養子縁組を進めた方が良いんじゃない?

というのも、児童養護施設で育つと、高校卒業時に施設を出てから生活に困ると聞いたためです。
高校卒業での就職先は、生徒側が選択できません。
就職先の企業が高校に希望を出し、生徒と面接、採用となります。
面接時に詳しい話を聞いた生徒が「就職したくない」と感じても、です。
児童養護施設出身の場合、高校卒業時に帰る場所がなくなるのが分かっているので、住み込みの仕事を探す事になります。
元から高卒で就職した時の離職率が高いのに、住み込みでとなると尚更辞められないはず、と足元を見られる可能性が高いです。

そんな環境で仕事をしていて、貯金ができる、遊びに行ける、恋愛ができる、余裕のある生活が出来るとは思えません。
貧困は連鎖すると言います。
施設を出た子が、貧乏子沢山を体現するような状況に陥っている可能性はないのでしょうか。
生まれた子を再び児童養護施設に預けてしまう可能性も充分あり得ます。
少なくとも「一般的な家庭」を経験した事はないのですから。

さて、養護施設が子供がほしい方との養子縁組を進めれば、将来安定した職業に就きやすいです。
安定した職業に就くと、納税者となる可能性が高くなります。

これが最終目的です。

生活と人生を安定させて、納税者に育つ可能性を高める、という理由で養子縁組を進めるなら、同性同士のカップルでも養子を取れるようにする、というのも一案でしょう。
……審査はかなり厳しいものの、独身でも一応養子縁組は可能だそうですし。
和美自身は同性カップルが婚姻届を出せるようにする、という、現行民法と合わない自治体の動きには反対ですが。
(当記事の冒頭で書いた通り、日本の現行民法で規定される婚姻とは「産まれてくる子供の父親を確定させる」ための制度なので、子供が生まれる可能性が全くない場合は無意味)
既に同性同士での届出を受け付けている自治体が複数存在するので、現状に合わせて養子縁組の審査を緩めるのは構わないと思います。
……離婚した場合、法律婚とは異なるのが課題です……。

聞いた話ですが、今から百年程前、戦前までは養子出すのも貰うのも当たり前だったそうです。
実子がなければ、母方の親類(家長制度の時代なので、完全に他家)でも赤の他人でも構わなかったのだとか。
血の繋がりは重要ではなく、身分の高い家から養子を貰えば「家格が上がる」と喜んだほど。
変わったきっかけは、戦争で「養子に行った、養子に貰われた」を語れる経験者が格段に減った事。
そして、不妊治療により従来なら諦めていた「実子」の可能性が出て来た事です。

婚姻率や少子化を問題にするより、「何が困るのか」をもっと明確にすべきです。

少子化であれば、例に挙げた税収が減る、年金制度が崩壊する、以外だと、労働力が減る、介護ができない、単純に人口が減る、もあります。

けれど、それは本当に「次世代が生まれたら解決する」事でしょうか。

労働力が減ると言いますが、大抵の仕事は「人間がやらなければいけない事」ではありません。
後述する介護職や倉庫の軽作業のように、機械を入れるより安いから人間を使っているだけという仕事もあります。
元から人間の仕事としては不向きで、AIに置き換えるべき職種もあります。
和美は公立の学校教育はAIに任せた方が地域や教師の質による当たり外れが減ると思っています。
そもそも存在自体が不要な仕事もあります。
数十年後にAIに奪われる仕事一覧という話題が少し前にありましたが、AIに奪われる程度、人間がしなくて良い仕事です。

次の介護ができないについて。
介護は、きつい、汚い、給料が安い。
通称『3K』と呼ばれる「誰も就きたがらない仕事」の代表格です。
需要だけは安定していますが、それだけでは仕事を選ぶ時の選択肢には入りません。
介護職の従事者を増やしたいなら「高額を稼ぎたいから介護職を選ぶ」という考え方が広まるぐらい給料を上げる他ありません。
そうなるとロボットを入れた方が安くなる可能性も高いですね。

人口が減る、について。
戦後の第二次ベビーブーム(団塊の世代)が異常だっただけで、日本で居住可能な国土面積を考慮すると、現在が多過ぎるだけです。
長い年月を経て、国土面積に合った人口になっていく。今が過渡期です。

……当初の話題である「婚姻率の低下」であれば、問題はブライダル業界の縮小程度なので、大して困りませんね。
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