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気ままな一人暮らしの、ささやかな日常
美術鑑賞からプログラムのコードまで、思いつくままに思いついた事を書いています。
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十二月三十日の日曜日、滋賀県にある奥伊吹スキー場へ、今季初めてのスキーへ行きました。
こんにちは、和美です。
やっとスキーシーズンが始まりました。

【目次】

  1. きっかけ
  2. 奥伊吹スキー場
  3. 持ち物
  4. 当日:I 到着まで
  5. 当日:II スキー場
  6. 当日:IIIお土産
  7. その後
  8. 今後の予定とメモ
  9. 後日談

1. きっかけ

当初は29日の夜に出発する夜行バスで、友人と二人でスキーツアーの予定でした。
が、23日、24日の連休に引き続き、暖冬の影響で全面営業しているスキー場が少なく …… 再び計画が流れてしまいそうになりました。
が、 「 新幹線ででも良いから行きたい 」 と友人にゴネたところ、滋賀県にある奥伊吹スキー場が全面滑走可能になっていた、という情報が出たため、翌30日(日曜日)に行く事になりました。

2. 奥伊吹スキー場

奥伊吹スキー場は、滋賀県にある伊吹山の近くにあります。
厳密には違う山のようですが ……。
滋賀県の割に、びわ湖バレイと異なりパウダーよりの綺麗な雪質です。

今回の交通手段はほぼ電車。

|近鉄電車
京都
| JR(新幹線)
米原
| JR(在来線)
近江長岡
|シャトルバス
スキー場
です。

京都 ー 米原間は、時間の都合上、新幹線の自由席を使いました。
米原駅、近江長岡駅から片道千円で、事前予約制のシャトルバスが運行されていて、往路は友人予約の長岡駅発。
米原駅発の方が出発時間も早いですが、米原駅の方がまだ駅前はマシだと思います。
米原駅は交通系ICカードも使えますしね。

3. 持ち物

今季もまた、持ち物は改めて別記事に分ける可能性があります。
今回新しく買ったもの、持って行って良かったもの、忘れたものの一覧です。

【 新しく買ったもの 】

・帽子
スキー用ではなく、普通のキャスケット帽を買って、裏に起毛素材の布をつけました。
…… 裏地はなくても良かった気がします。
布でタグか何かをつけて引っ掛けられるようにしたいです。

・ゴーグル
行く事が決まってから急いで買いました。
ハードケースも買わねば ……。
狙っていたのとは全く違うものです。
こちらも紐でもつけて引っ掛けられるようにしたいです。

【 持って行って良かったもの 】

・お菓子
前季に友人が分けてくれたチョコレート菓子が美味しかったので、今回は通販でまとめ売りされていたチロルチョコを持って行きました。
当の本人は忘れていたようですが ……。

・靴下
モンベルフレンドフェアで衝動買いしたものです。
履いて行った靴の中には履けませんでしたが、スキー靴に暖かい靴下は必須だと思いました。
履いてもまだ爪先が冷たかったです ……。

・シュシュ
今回、フェイスマスクを新しく導入しました。
ゴーグルとフェイスマスクを重ねると、少し動かしただけで絡まってしまうので髪は束ねた方が良さそうです。

【 忘れたもの 】

・ティッシュ
少し前から鼻が詰まっていたのです ……。
フェイスマスクで鼻が塞がれたため、余計に詰まってしまいました。

・手袋
スキー用手袋は持って行ったのですが、普段用の手袋を忘れてスキー用で代用していました。
少し暑い上、固めなので手が動かしにくいです。

・コート
今回は日帰りなので、荷物を減らすためにスキーウェアを着て行きました。
が、自転車での移動中など、動いていない間は寒かったです……。
中にニットをもう一枚着る事も考えましたが、スキーウェアを持って行って道中はコートを着た方が暖かい気がします。

4. 到着まで

六時半の電車に乗る予定だったので、前日は九時半に寝ました。
当日は五時起き。
前日に作って少しだけ詰めておいたおかずにOrusandを足して、お茶を温めて朝ごはんの準備完了。
着替えて荷物を持って出るだけなのに、一時間も使って何をしていたのでしょうか、私は。
六時過ぎに家を出たので、特急より早く着く準急に乗れました。

…… 新幹線の自由席と京都までの切符を格安チケットショップで買えなかったのは今後の課題です。

京都から米原間で新幹線、在来線とも降積雪のため遅れが出ていましたが、特に問題はなし。
…… のぞみなのに、名古屋まで各駅停車なのが不思議でした。
自由席なのに、窓側席の足元にコンセントがあって驚きました。
最前列と最後尾以外にもあるんですね。

近江長岡駅のホーム待合室で朝ごはん。Orusandは食パンを二枚にしましたが、意外と食べ切れました。
使用レビューを含めた追加記事はまた改めて。

友人と合流して改札を出て、シャトルバスに乗りました。
…… なぜ埼玉西武ライオンズのマーク。in 関西
西武グループの子会社だそうです。


友人が 「 見たらすぐ分かる 」 と言われたという伊吹山を、車窓から二人で探したり。
他の山とは違って木が生えていないのですごく目立ちます。

バスを降りたら、列に並んで動く歩道のようなベルトコンベアのようなものに乗ってスキー場まで行きます。
結構怖かったです ……。

スキー場でレンタルの手続きをして、荷物を置きました。
通常、レンタルは追加料金で階級が選べるのですが、利用者が多いためか均一料金で同じ階級の物を渡されました。
靴のサイズをうっかり0.5cmだけ小さく回答してしまったのですが、オーバーソックスを履いてちょうどのサイズでした。
途中で帽子を置き忘れてしまったりもしましたが、今回はコインロッカーから抜き忘れもなく。

5. スキー場


十一時半から使える半日券に心惹かれましたが、結局一日券を買いました。
短いエスカレーターで建物を上がってゲレンデです。
全面オープン後初めての土日という事もあり、驚くほど人が多かったです ……。

第一ペアリフトで一回降りた後は、ずっと唯一の高速リフトである第三クワッドリフトのコースを滑っていました。

最速リフトが一つだけだと逆に辛いですね。
お昼は丼。
友人が朝ごはん抜きのため十一時過ぎに食べ始めましたが、意外と混雑していました。

午後からは一回友人と第三クワッドリフトのコースを滑ってからバラバラに。
他のリフトが遅くてコースを移動する気力が失せたので、ひたすら同じコースです。
友人も上級コースから同じコースまで滑り降りて来ていたはずなのですが …… 全く遭遇しませんでした。

スキー場内はラジオ?のような放送が流れていました。
リクエスト曲を流しつつコメントを読み上げて行くタイプで、聴きながら、小さい子供も来ているんだな、とか、結婚羨ましいな爆ぜろリア充、とか思っていました。
スキーと特撮映画 だけは 子供がいても微笑ましいですね。

6. お土産



三時過ぎに友人から連絡があったのでスキー終了。
何となくその辺りでリフトの運行が終了だと思い込んでいたら、リフトによって終了時間が違ったようです。
友人が一度寄ってみたいと思っていた、メニュー写真が美味しそうな喫茶店は既に閉店してしまっていました ……。

着替えてからお土産屋さんを見ました。
リフト券を返却するとデポジット代の500円が返って来るのですが、アイスクリーム屋さんにリフト券を渡すと550円の揚げ饅頭?が食べられるという謎システムが理解出来ず ……。
うっかり機械で返却してしまい、アイスクリーム屋さんは逃しました。

お土産 …… なぜ奥伊吹に彦根市民のはずのひこにゃんがいるのでしょうか。
スキー場のキャラクターが描かれた黒いチョコパイと、友人とお揃いで奥伊吹産の牛乳パックを買いました。

7. 帰り道

帰りもバスですが、米原駅経由です。
京都駅でご飯!と決まったものの、五時頃にバスが出たので夕ご飯は早くなりそうかなと思っていたら、意外と遠くて時間が掛かりました。


京都駅では、友人とご飯を食べながら一時間以上、取り留めもなく話しました。
本人には言った事ありませんが、共通の友人が雑誌に載っている 『 ていねいな暮らし 』 をそのまま現実にしたような性格で、どうやったらああなるんだろうと羨望の眼差しで見ています。
と熱弁したのは覚えていますが …… 他に何の話したっけ。
兄妹仲も良いようなので、親御さんの育て方なのでしょうか。

小学校の家庭科で買わされた裁縫箱の話もあったので、夏頃から続く和美のハンドメイド熱の話からだと思います。

8. 今後の予定

次は …… 一月の予定が合わないので、二月になりました。
和美の父の知人主催で毎年スキー旅行の予定があるはずだったのですが …… 今季は結局流れてしまったようです。
今度は夜行バスで長野です。

9. 後日談

除夜の鐘があるので実家にお土産を持って帰ったところ、過去に一度行った事があると言われました。
「 箱館山ではなく?」 と確認すると 「 あれ、どっちやっけな ……」 と言い出したので未確定ですが ……。
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京都の伊勢丹で開催されていた『 生誕100年 いわさき ちひろ、絵描きです。』 展に行き来ました。
こんにちは、和美です。
行くだけ行って書いていなかった、美術館の鑑賞記事シリーズです。

【目次】

  1. いわさきちひろとは
  2. 感想
  3. 超拡大絵
  4. ミュージアムショップ

1. いわさきちひろとは

筆名がひらがなばかりで書き辛いですが、いわさき ちひろは絵本作家です。
挿絵もよく手掛けていたようです。
ミュージアムショップで絵本を何冊か読んでしまいましたが …… 代表作は何でしょう。
今回は生誕百周年の記念展です。
割と幼い頃から絵の才能に恵まれて、ほぼ終生幸せに生きたようです。

2. 感想

最初にあったのが、先日逝去したアニメ監督:高畑 勲氏への弔辞でした。
この特別展の監修も務めていたそうで、最後に触れる超拡大絵を提案したそうです。

本題、まずは本人愛用の品から。
話や構図を考える時は鏡を見る癖があったという事に驚きました。
画家の特別展に自画像が出展されている事は多いですが、鏡を見る癖は自分の顔が嫌いではなかったという意味なので羨ましいです。

自作の服が展示されていて、当時大ヒットしたミュージカルを気に入り、主人公と同じような服を自分で作って着ていたというエピソードが添えられていました。
絵だけでなく裁縫も得意だったようですね ……。

後半の絵本では、ほとんどが線画なしの水彩一発描き(塗り?)でした。
割ととんでもない画力しているよな、という点に気づいてから、感想が 『 すごい ……』 しか出てこなくなりました。

特別展では、代表作ではない作品が一番気に入る確率が高いのですが、珍しく後期というか成功してからの作品が好みでした。
が、その直前の作品も良かったです。

ボールペンで長男を描いたスケッチは、専門家から 「 月齢が分かる絵 」 との評価を受けたそう。

ふわっとした穏やかな絵の記憶がありましたが、ちゃんと見ると、子供の顔が日焼けしたような褐色で塗られていた事に気付いて驚きました。

3. 超拡大絵

故・高畑 勲監督が 『 いわさきちひろの作品世界に没入できる 』 と提案した、超拡大絵の展示が最後にありました。
せいぜいA3程度しかない原画を1m以上の大きさに引き伸ばしただけです。
確かに没入できる感じがあって良かったのですが、今の印刷技術のレベルでは、原画より確実に劣化しています。
この特別展のためにどんな高性能な印刷技術を使っているのかは分かりませんが、滲みや紙質は原画でないと味わえないと思います。

4. ミュージアムショップ

展示されていた絵に全く心当たりがなく、どこで知ったのかと疑問を抱いたので、販売されていた本を数冊読んでみました。
松谷みよ子という人が話を書いたシリーズの表紙を見た覚えがあるのですが、内容が一つも記憶にないという不思議な結論に至りました。
この後実家に帰ったため確認したところ、母はいわさきちひろが好きらしいですが、家に絵本はないとの事だったので、幼稚園か小学校で触れたのでしょう。


関西の私設美術館はあまり混雑しなくて良いですね。
泉屋博古館の 『 フルーツ & ベジタブルズ 』 に行きました。
こんにちは、和美です。
行くだけ行って書いていなかった、美術館の鑑賞記事シリーズです。

【目次】

  1. きっかけ
  2. 到着まで
  3. 特別展
  4. 小特集:葡萄
  5. 常設展

1. きっかけ

以前、この美術館に行った時に感想と住所を書いたところ、無料鑑賞券と次回開催の案内を送ってくれるようになりました。
興味の沸く特別展がないまま、 『 次回から無料鑑賞券ではなく割引券になります 』 のお知らせが来て、多分初めての特別展です。
狭いですが、割と静かなのでちょうど良かったです。

2. 周辺の施設

Yahoo! 乗り換え検索が、泉屋博古館の最寄駅は蹴上駅だと言うので地下鉄蹴上から行きました。
案の定迷った上に、運賃は一駅隣の東山駅の方が安いという ……。
途中は綺麗な建物が多くて楽しかったのですけれども。
琵琶湖びわこ疏水そすい 記念館 』 があったので、時間ある時に一回行ってみたいです。
参考リンク:琵琶湖疏水記念館
と思ったら、三月上旬まで開館三十周年記念リニューアルオープンのための休館中だそう。

Googleマップで道を確認しながら歩いていると、 『 野村美術館 』 という名前からして私設な美術館もあったので興味が湧きました。
野村美術館
野村證券、旧大和銀行などの創業者である野村 徳七のコレクションをもとにしているそうです。
所蔵品は茶道具・能面・能装束などで、立礼茶席もあるとの事。
ただ、三月上旬~六月上旬の春、九月上旬~十二月上旬の秋のみ開館なので、こちらも現在は休館中です。

3. 特別展


さて、本題の泉屋せんおく博古館はくこかんで、 『 フルーツ & ベジタブルズ 』 展です。
今回の目玉の一つである呉春の ≪ 野菜絵巻物 ≫ が綺麗でした。
美味しそう、ではなく本当に綺麗という感覚です。
呉春はグルメだったためか、野菜を季節順に描いているのが類例のない特徴との事。
その発想が面白かったです。

若冲の ≪ 果蔬かそ涅槃ねはん図 ≫ は別の場所で見た記憶があります ……。
前にも来ているので、ここで見たのかな、とも思いますが。
≪ 果蔬涅槃図 ≫は、仏教でよく描かれる、釈迦しゃか涅槃図を元にした絵です。
釈迦涅槃図は、仏教の開祖であるお釈迦様の入滅 (亡くなる時 ) の場面で、絵の中心に左側に頭を置いて横になったお釈迦様、周りにお弟子さん達やそれぞれ一組の動物達が描かれています。
この ≪ 果蔬涅槃図 ≫ はお釈迦様の代わりに大根が描かれ、周りを他の野菜が囲みます。
青物問屋だった若冲の母か次男を悼んだという解説があり、若冲がちゃんと青物問屋主人として働いていたという逸話を聞いたのを思い出しました。
京都文化博物館の近くに今も残る、錦市場の中にあったそう。

富岡鉄斎による ≪ 果蔬涅槃図 ≫ のパロディもありました。
着彩画のためか大根が蓮根を枕にしているためか楽しそうでした。
こちらは元の釈迦涅槃図に則って、野菜が二つずつペアで描かれています。

特別展の中で一番驚いたのは、松竹梅の置物についての文章で、

縁起物の松竹梅の実が並んでいるが、ある物は酸っぱく、ある物は苦く、そもそも食べられないものまである。
敷物は桐の葉を模しているが、桐は秋に紅葉する樹木の中でも葉が真っ先に散る。

と書かれていて、確かに描かれている事は正しいのですが、そんな事を考える人がいるのかと驚きました。
『 蔬果を愛でる ー文人の書斎から 』 という特別展示で、つくだ一輝 という人が展示と解説を担当されたようです。
図録に記載がなかったので書き下ろしでしょうか ……。

小特集:葡萄

小特集で葡萄ぶどうの絵が集められていました。
一枚だけ解説に 「 リスがいる 」 って書いてあったので探したのですが、リスは見つかりませんでした ……。
しかし他にも複数点出展されているモチーフはあったのになぜ葡萄を選んだのでしょうか。


4. 常設展



青銅器コレクションは前回も一通り見たので今回はざっくりめです。
周りに人がいなかったので、前回鳴らし辛かった青銅器楽器のレプリカを叩いてきました。
様々なサイズの青銅器を組み合わせた合奏の編成が書かれていたので、単音ではなく合奏を聴いてみたいです。

あと、前回も書いた気がしますが、古墳につきものの青銅器の鏡はどのぐらい実用性があるのでしょうか。
錆びている上に、全て模様が入っている裏面が展示されています。
が、レプリカで良いので、本来の用途である鏡の実力が見たいです。

十一月二十三日、堂本印象記念美術館で開催されていた、徳岡 神泉展に行きました。
こんにちは、和美です。
行くだけ行って書いていなかった、美術館の鑑賞記事シリーズです。
三が日も終わるので、頑張って更新します。

【目次】

  1. 特別展
  2. 常設展
  3. 屋外陶芸展
  4. 次回の特別展

1. 徳岡神泉とは

徳岡とくおか 神泉しんせんは、京都生まれの日本画家です。
ポスター絵の蕪のように、ごく身近な物を描いた作品が多いのが特徴だそう。

2. 特別展

美術館が狭いので、すぐに見終わってしまいます。
そして大作がほとんど好みではなく、小品が好きでした。

今回の徳岡 神泉展のキャッチコピーは

カブの中に宇宙 ……!?

です。
解説の中に、本人の回想として 「 蕪を見つめていると、そこに宇宙を感じられる 」 とあったので、それが謎のキャッチコピーの意味だと思います。
が …… 徳岡 神泉の考え方自体がよく分かりません。

すぐ近くに展示されていたたけのこの絵が、一枚だけ斜め下からという妙な位置から描かれていて、無地の背景や上記の文章の影響も受けて、筍がジェット噴射で飛んでいるように見えてしまいました ……。
そんな意味の宇宙ではないのは分かっているのですけれども。

徳岡 神泉は富士山の麓で奥さんと出会って結婚して子供が産まれているので、富士山に思い入れがあるらしいのですが、描かれた富士山はババロアのようでした。
近年見ていないのですが、夏の富士山だったら角度によってはババロアに見えるのかなぁと不思議です。
最遠撮影県民なので、富士山には全く興味がありません。

3. 常設展

今回の堂本 印象は好みが半々かな。
画家の意図は分かりませんが、穏やかな絵の真ん中に真っ黒い松が混ざると、すごく不安定に見えますね ……。
どうやら堂本印象にはよくあるパターンのようですが。

堂本印象は六十歳を過ぎてから念願のヨーロッパ旅行に行ったそうで、今回の展示も多かったのですが。
フランスの地下鉄を描いた ≪ メトロ ≫ という作品の解説に、「 テーマは人の無関心辺りだろうか 」 と書かれていました。
が、いちゃついているカップル(女性同士にも見えますが)や、騒いでいる子供とそれを適当に構っている親が描かれていて、そんな非常識な連中なんか関わりたくないわ、と思ってしまいました。
公共の場では黙ってください。

4. ミュージアムショップ

今回の徳岡 神泉展は前回の特別展とは違って図録が出ていたのでまだ良かったです。
ただ、堂本印象が描いた美術館所蔵の作品ですら絵葉書が少ないのが不満です。
晩年の抽象画 ≪ おだやかな海 ≫ が欲しいです。

5. 陶芸展


美術館の外にある庭園では、現代作家による陶芸展が開催中でした。
帰る直前に気が付いたので、慌てて見に行きました。
白磁に青の絵付けが綺麗でした。
猫と同じ作家に灰釉陶絵の豚があり、徳岡神泉がこんな絵を描いていたよねと思い出しました。

おまけで庭園に咲いていた花です。

次回の特別展

次は 『 漆軒と印象 』 という題で、漆作家だった兄の漆軒と印象の合同展。
印象の作品がまとめて見られるようなので行こうかなぁと悩んでいます。

同時開催の 『 京都現代作家展 9』 で特集されている鵜飼 雅樹という画家がすごく気になります。
『 10 』 の渡辺 信喜は素描かつ中国の茶色い遺跡が多いようなのであまり興味はありませんが。

今年はなかなか雪が降りませんね……。
こんにちは、和美です。
スキーシーズンなので、友人とウィンタースポーツのセールイベントに行きました。

【目次】

  1. 概要
  2. きっかけ
  3. 欲しかったもの
  4. 買ったもの
  5. スキーの話
  6. 今後の予定
  7. 余談

1. イベント概要


JSBCスノータウンとは、十二月から二月までのウィンタースポーツシーズンに、大阪ドーム(現:京セラドーム)で毎年開催されているイベントです。
スノーボードを中心に、ウィンタースポーツの関係製品を安く販売しています。
公式サイト:JSBCスノータウン

実家にいた頃にテレビCMを見た覚えがありますが、行ったのは今年が初めてです。

2. きっかけ

元々、12/23日曜日は友人とスキーに行く予定でした。
が、関西から日帰りで行けるスキー場はどこも積雪量が少なめ ……。
雪が積もったコースのみの一部営業や、営業開始後に雪が少ないため営業中止、などでした。
結局スキーは断念、空いているなら代わりに、と十一月から提案だけ受けていた買い物になりました。

3. 欲しかったもの

元から購入予定だったものを列挙しておきます。
  • ゴーグル
  • 帽子
  • フェイスマスク

4. 買ったもの


・フェイスマスク
目出し帽の形も悩みましたが、上から帽子を被ったら邪魔になりそうだったので、鼻から下を覆える形にしました。
鼻と口の部分はメッシュになっているので息がしやすいとの事。


・スポーツ用下着
以前から他の用途で気にはなっていたのです ……。

5. 断念したもの

・ゴーグル
前日に他店で目をつけていたメーカーの物はなく、もう少し安くて晴天非対応の物は悩みました。
今掛けている眼鏡が割と大きめらしく、『 眼鏡対応 』 と表記されている製品のほとんどが入らないので、簡単には買えないのです ……。

【 解説 】
ゴーグルは四種類の空の状態によって見やすさが違います。
晴天〜曇天〜雪〜夜間
対応は天気のマークの下に線を引いて、晴天〜雪まで、夜間のみ、曇天のみ、と表示される事が多いです。
今回断念したのは、晴天の半分(曇り?)〜雪の半分(吹雪でなければ大丈夫?)まで。
探していたメーカーは晴天〜雪までです。
ナイターを滑った経験はないので、一つ目のゴーグルは夜間に対応していなくても良いかなぁと思っています。

ちなみにゴーグルを選ぶ基準は、実際に装着してみて、目の下に隙間ができない事、だそうです。
今回初めて知りました。

この辺りで、「 高くても良いから十年ぐらい使えるのがほしい 」 と呟いたら、友人に 「 十年後も一緒にスキー行ってくれるん!?」 と食いつかれました。
誘ってくれれば行きます。
(なお、今後のライフイベントは一切考慮しないものとする)

・インナーグローブ
スキー場でどれぐらい寒いのか、インナーグローブが役に立つのかよく分かりません。
何より自分の性格上、あっという間に紛失してしまいそうです。
……手袋に紐をつけてセットにしてしまえば良いのかなぁ。

・帽子
単純に気に入る形のものがありませんでした。
某店の一般用キャスケット帽が好きな形なので、自分で裏地をつけて防水スプレーをかけてしまおうかと悩んでいます。
ちょうど裁縫熱が上がっていて、もこもこの布が安売りしているのを知っているので尚更です……。

5. スキーの話

ここからは会場で紹介されていたスキー場の話です。



全国のスキー場一覧が載っている日本地図がありました。
上が全体図、下が拡大図です。
地域ごとに関西は何ヶ所、北海道は何ヶ所、とあり、スキー場がある道府県だけ名前が書かれています。
ちゃんと奈良も入っていて驚きました。
ど、洞川どろかわスノーパーク ……。
高速道路に乗らない路線バスとして長らく 『日本最長 』 であった 『 八木新宮特急バス 』 の途中にあります。
基本的に、温泉利用客から要望があった日のみの営業だそうです。

近畿圏の全スキー場すら知りませんが …… 意外と大阪にはないのですね。
九州は三県で三ヶ所なので一県一ヶ所ですね。
…… スキー場は当然ありませんが、日本地図に沖縄県が書かれていませんでした。


東海地方と甲信越地方が同じ色ですが、全体図を見やすく作り直してみました。
英語のチラシが置いてあるコーナーだったためか英語表記ですが、『 中国地方 』 などとローマ字で書いても英語圏が理解できるとは思えません……。
ちなみに九州地方の一つは人工雪だそうです。

6. 今後の予定

クリスマス寒波の予報が出ていたので、スキーは年末にミステリーツアーで決まりました。
スキー場六ヶ所のうち、どこに行くかは当日の出発場所で発表される、というツアーです。
…… 関西から出発するツアーの中で、一番参加者が少ない(バスチケットが余った)スキー場がミステリーツアーの行き先になるのでは、というのが友人の推理です。
スノーボーダーは少ない方が嬉しいですが、スキー場自体には拘りがないので、安い方が助かります。
友人も興味はあったものの提案し辛かったようでした。

雪がなかったので、急遽全面オープンしていた 奥伊吹おくいぶきスキー場に変更になりました。

7. 余談

友人も初めて参加するイベントでしたが、会場出入り口であるエレベーターに長蛇の列が形成されていて、しかも午後一時から開場だとは到着してから知りました。
帰りもエレベーターに長蛇の列が出来ていたため、スキーの体力作りを兼ねて九階から出入り口のある二階まで階段で降りました。
昇りはさすがに躊躇いますが、降りは楽ですしね。
登山をしている方が、『 体力作りのために毎日十階まで階段で往復していたら、登山でも息切れしにくくなった 』 と書かれているのを読んだ事がありますし。

会場はスカイホールという大阪ドームの球場を取り囲む回廊なのですが、一周するのに二時間掛かりました。
この後、以前行ったスキー用品専門店にも行く予定でしたが、時間がなくて断念しました。

大阪ドーム内の飲食店の少なさに友人が驚いて、同人イベントで来た事のある和美はその反応に驚きました。
ちなみにお昼ご飯は近くにあるイオンで、夕ご飯は近くにあるサイゼリヤで食べました。





行く途中、大阪ガスのCMキャラクターと写真を撮りました。
大阪ガスのCMソングだった
けーざいせー、かーいてっきせー、夏こそつよいーガスヒーポン♪
の曲が職場で流れているので、頭の中で時々再生されています。
※元の歌は知らない


夏頃からずっと作っては放置し、時々間違えて解き、を繰り返していた水筒入れを完成させました。
こんにちは、和美です。
今回はハンドメイド記事です。

【目次】

  1. きっかけ
  2. 作り方
  3. 途中経過
  4. 完成してから
  5. 今後の予定

1. きっかけ

鞄に水筒を入れていて、蓋が閉まっておらず鞄の中が濡れた、という事が二回あったので、水筒は鞄に入れないようにしていました。
0.46Lの水筒の時は市販の500ml用ペットボトルケースを使っていましたが、0.6Lの水筒はお弁当ポーチにも普通のペットボトルケースにも入りません。
という理由で水筒ケースを自作する羽目になりました。

2. 作り方

参考にした作り方は以下の二件です。
両方ともリンク先にあるPDFをiPhoneに保存して見ていました。
ペットボトルケース:そーいんぐ.com
ペットボトルケース(500ml用) :Pandora House

基本的にそーいんぐ.comを利用していましたが、底のマチ部分の作り方が理解できなかったので、検索してPandora Houseを見つけたのです。

3. 途中経過

作り方をまともに読んでいなかったらしく、何度も縫い直しをしました。
後から見つけた作り方を見て 「 こっちの方が分かりやすい 」 と感じる事もしばしば。
色々見比べてから作り始めるというのも大事なのでしょうね……。

4. 完成してから

底を同じ布で作っているので、水筒を入れると布が重なった部分が盛り上がって不安定という事には、完成させてから気づいてしまいました ……。

不満は色々あれど、水筒は充分入るので、当初の目的は達成です。
…… 夏は水筒を二本入れたかったですしね。

5. 今後の予定

次はスープジャーケースと着物用のアームカバーです。
両方とも冬限定なので、早く作って使い始めたいです ……。
布にペンで印をつけて切るところから始まります。

その後は、夏に布を買ってから放置している浴衣用巾着ですね。

若草山で行われるモンベルの地図読み講習会:実践編に申し込んだので、準備のために買い物に行きました。
こんにちは、和美です。

【目次】

  1. 最初に
  2. プレートつき方位磁石
  3. 余談:マルチツール
  4. 地形図
  5. ズボン

1. 最初に

一応、過去記事:モンベルフレンドフェア in 大阪の続きです。
イベント記事が長くなってしまったので分割しました。

こちらはフェアから離れて、普通のお店で買い物した記事です。
…… アップしていない事に気づかず、登山記事の後になってしまいましたが ……。

登山記事はこちら:若草山に登りました(当ブログ内過去記事)

必要な物一覧

  • プレート付きコンパス
  • 国土地理院発行の25000分の1地形図 『 奈良 』
  • アンダーウェア、行動着、防寒着、レインウェア
  • 帽子
  • 水筒
  • ストック
  • ヘッドランプ
  • 昼食
  • 登山靴
  • バックカバー
この記事では、上に書いた持ち物のうち 『 プレート付きコンパス 』 と 地形図 『 奈良 』 の話だけです。
ついでに色々買っていますが ……。

2. プレートつき方位磁石


プレートつき方位磁石は、写真の通り方位磁石の周りに目盛りがある透明な板がついています。
地図と重ね合わせて距離を測る時に使います。
周りが黒い初心者用と、蓄光で白いレベルアップ版の二種類があったので、白い方を買いました。
目盛りが細かい、拡大ルーペがある、縦だけではなく横にも目盛りがある、というのが特徴ですが、正直白い方が綺麗という理由です。

3. 余談:マルチツール


モンベルが入っている商業施設:MIOプラザ天王寺がポイント五倍の日だったので、マルチツールもうっかり買いました。
モンベル京都店に飾られていた格好良いのを狙っていたのです。

ここまでがモンベルの話です。
ここから先も準備の話ですが、モンベルからは離れます。

4. 地形図

国土地理院の地形図は、天王寺の書店を二軒回りましたが在庫がありませんでした。
通販か ……。
と検索したところ、なんとA3までなら印刷できるそうです。

国土地理院2万5千分1地形図の入手方法 :一般財団法人 日本地図センター

が、指示されている地形図の 『 奈良 』 の範囲が全く分からず …… 結局通販で買いました。
地図センターネットショッピング 〜 地図・地理学専門のオンラインショップ 〜
こちらで販売しています。
通販ページには何も書いていないので間違えてしまいましたが、十枚以内で地図を買う時はネコポスを指定した方が安いです。

…… 今、ページを読み返していて知りましたが、1万分の1ってどんな地図なんでしょうか。
ちなみに後日参加したところ、若草山周辺さえあれば充分なようです。
勿体無かった ……。

5.ズボン

こちらは完全に別の日です。
登山用には、伸縮性がないためジーンズが禁止です。
という事で、とりあえず適当に見て安かった、LOTTOのウォーキングパンツを買いました。
UNIQLOにもトレッキングパンツが売っていますが、試着したところ丈が短かったのでやめました。
丈が短くても構わないという方はこちら。
参考リンク: ユニクロで揃える登山の服装2018:登山初心者ブログ 岳や本店

今再度ページを見返していたら、しまむらも紹介されていました……。
おしゃれで普段着に使えるトレッキングパンツ:登山初心者ブログ 岳や本店

ちなみに上は普通の長袖Tシャツです。
上着は二枚持って行く予定が、一枚を家に忘れてスタッフさんにお借りしました ……。

必要な物一覧

  • プレート付きコンパス:購入
  • 国土地理院発行の25000分の1地形図 『 奈良 』:購入
  • アンダーウェア、行動着、防寒着、レインウェア:手持ち・購入。
  • 帽子:手持ち
  • 水筒:手持ち
  • 鞄:前回購入
  • ストック:非使用
  • ヘッドランプ:非使用
  • 昼食:Orusandにしました。
  • 登山靴:以前購入
  • バックカバー:中身さえ濡れなければ良いのでゴミ袋で代用
渡辺貞一
京都伊勢丹の館内にある美術館 「 えき 」 で開催している 『 渡辺貞一』 展に行きました。
正式名称は『国画会90年 孤高の画家 渡辺貞一 〜 私の信仰は絵を描くことです 〜』展 です。

【目次】

  1. 初めに
  2. 自画像
  3. 青い花
  4. 人物
  5. フランス
  6. 水墨画
  7. 余談:作品所蔵元

1. 初めに

渡辺 貞一は、洋画家 …… らしいです。
どこかの美術館に行った時にもらってきたチラシの絵以外一枚も知りません。
という状態で、期間終了直前だと気づいたので慌てて行って来ました。

先に行った京都文化博物館の 『 華やぎの皇室文化 』 展は別の記事へ。
華やぎの皇室文化展(当ブログ過去記事)

名前すら知らなかった画家の特別展に行くのはちゃんと理由があります。
好みの作品が一作か二作は出て来るためです。
あと知名度が低いと混雑しにくいので、静かに見られて楽しいですよ。

閑話休題。
渡辺貞一は青森県出身で東京都在住、という事で関西に縁がなく、よって関西では特別展も開催されていないため知られていないの説明でした。

2. 自画像

最初に展示されていたのが自画像でした。
人物らしい普通の人物画はこれ以外ありません。
ピントがずれたようにぼんやりした絵で謎だったのですが、東京で暮らし始めた時に喀血して、「 このまま死にたくない 」 と思いながら描いた、という作者本人の回想があり、貧血で気分が悪い状態で描いた、という事を加味するとすごいなと思いました。

3. 青い花

時期によって、同じモチーフを繰り返し描いていたようで、最初期は青い花、次に人、故郷の青森県と思しき寒村の風景が多かったです。
展示の終盤は、旅行で行ったというフランスの建物ばかりでした。

キャンドルの静物:渡辺貞一
最初の青い花のシリーズは幻想的な雰囲気が魅力的でした。
何となく、過去に見に行った松岡 政信の最初期の絵を思い出しました。
知られざる絆とリマスターアート展(当ブログ過去記事)

4. 人物画

近しい関係の人だけをモデルにしていた、という解説があったのですが …… 相手が特定できるのかな?と不思議に思うような、癖のある人の絵が多かったです。
ポスターの人物画は次に触れるフランス旅行での作品なので違いますが、人物画は基本的に同じ感じの雰囲気でした。
この章で展示されていた作品では、夜のような背景に、肩までの人(子供?)が描かれている絵が多かったですが。

一枚だけ、裸婦像の鉛筆画が展示されていました。
元から石膏像を用いたデッサンには懐疑的で、裸婦デッサンを通して人体の柔らかさの表現を体得した、という解説がありました。
…… 確かに石膏像って硬いですからね ……。
自分では考えた事のない発想に驚きつつ納得でした。

5. フランス

洋画家の憧れ、念願のフランス旅行では、美術館での模写を繰り返していたそうです。
残っている作品のほとんどが建物という事もあってか、大阪市出身で野獣派フォービズムの洋画家、佐伯 祐三を思い出しました。
売店に絵葉書の売り上げランキングが第五位まで書かれていましたが、ポスターの絵は入っていませんでした。
あれが代表作なのでしょうか ……。
渡辺貞一

6. 水墨画

晩年は目を悪くし、中国旅行で墨と筆を買ったという事もあって洋画家から水墨画に転向したそうです。
第二章の人物画、第三章のフランスでの人物画はいずれも好みではなかったのですが、水墨画の仏像はすごく良かったので、デッサン力はあるのでしょうね ……。
蓮の掛け軸が綺麗でした。

7. 余談:作品所蔵元

今回の特別展で出展された絵は、大半が八戸新美術館建設推進室という団体が所蔵しています。
フランス旅行時の絵柄と団体の名前から、大阪の近代美術館建設準備室を思い出してしまい、ちゃんと計画が進んでいるのかと心配になってしまいました。

大阪近代美術館は、大阪出身の洋画家である佐伯 祐三の作品を多く所蔵していて、特別展示室も設ける予定だと聞いた覚えがあります。
ただ、美術館の計画は三十年以上前からあるにも関わらず、建設予定地が確定して用地取得をしたのが近年です。
当初の予定では、天王寺公園内にある大阪市立美術館と同時開館予定でしたが、その大阪市立美術館は、既に老朽化のため閉館の話が時々出ています。
他にも、滋賀県立近代美術館は建て替え計画があったのですが、予算超過で頓挫して数年が経過しています。

八戸新美術館がちゃんと開館してくれるなら良いのですが ……。

このブログは、意外と時系列順には書いていません。
気の赴くままにあれこれ書いて、完成した記事から公開しています。
こんにちは、和美です。

少し前の話になりますが、十月二十一日の日曜日に、着物で出掛けました。
今回はそんな話です。

【目次】

  1. 着物と予定の話
  2. きっかけ
  3. 感想と今後の課題

1. 着物と予定の話

着て行った着物は、当ブログ内過去記事:着物を買いました で買った薄いピンク色の単衣ひとえです。
…… ええ、十月も下旬になってまだ単衣です。

着ようとは思いつつも、休日の朝はだらだらしてしまう癖があるので、六月に買ったのに十月になってしまいました。

最初は六月。
家から徒歩圏内にある漣城寺というお寺で秘仏公開があったので行こうと思っていました。
あまりにも近いので 「 そのうち行けば良いや 」 と思っていたら、秘仏公開すら逃しました。
毎年六月に公開されているようですが、来年の六月を奈良市なんかで迎えたくありません。

七月、八月は暑くて断念。
花火大会の会場がいずれも遠くて行けず、浴衣すら着ませんでした ……。
美術館に浴衣で行けば良かったのか。

九月頃、美術館に着物で行こうかと思い立ったので着てみましたが、名古屋帯でお太鼓が結べなくて諦めました。

十月、「 今月中に着ておかないと来年まで着られない 」 と思ったので、美術館の予定がない日に二時間格闘、何とか形になりました ……。

なお、着物の衣替えは九月なので、本来は十月に単衣を着てはいけません。
近年は暦と実際の季節が一致しないので、かなり緩くはなってきているそうですが……。
さすがに帰りは寒かったです。

2. きっかけ

結局着物を着て出かけたきっかけは、天王寺にある着物屋さんからのLINEメッセージです。
・十一月中に着物でお店に行くと、眼鏡型の硬いパンをプレゼント。
・店内で撮影した写真をInstagramにアップすると、ファーつき草履を抽選でプレゼント。
同時開催されていた二件のキャンペーンが脳内で混ざって 『 着物でお店に行くと草履プレゼント 』 だと思い込んで行きました。
…… 行く途中の電車内でLINEメッセージを読み返して、間違いには気付きましたが。

眼鏡型の硬いパンは …… どう見てもクッキーでした。
しかしなぜ眼鏡。

どうやら保存食として有名な乾パンの系統のようです。
もらった物は割れてしまったので、公式サイトから転載しました。
眼鏡硬麺麭パン:越前夢工房

あわせの洗える着物も欲しかったのですが、天王寺のお店は大阪とは違ってあまり品揃えが豊富ではなく ……。
色々話をして、靴下のように履ける猫の刺繍が入った足袋を買いました。

ちなみに袷はざっくり言うと冬物、単衣が夏物です。
透ける生地で作られた単衣もありますが、基本的には生地に裏地がついているかどうかが違うだけなので、見た目では分かりません。

3. 感想と今後の課題

帯結びが難しいですね。
専門学校の時に半年だけ着付けを習っていましたが、大半が浴衣だったので帯結びは未経験なのです。

天王寺や大阪の店舗で予約制で一回三十分の着付け教室が開催されているので、今度こそ行こうと思います。

※ 十一月八日にイベントがあり、ついでに予約したので一度目の着付け教室に行きました。
また別の記事にします。

京都文化博物館で開催されている、 『華ひらく皇室文化 ー明治宮廷を彩る技と美ー 』 展に行きました。

同じ京都文化博物館で開催されていた他の特別展と常設展の感想もあります。

【目次】

  1. 初めに
  2. 特別展:1. 華ひらく皇室文化展
  3. 特別展:2. 書道作品展
  4. 特別展:3. 織物展
  5. 常設展:1. 祇園祭
  6. 常設展:2. 伝統と創生
  7. 特別展:4. 開館三十周年記念ポスター展
  8. 最後に

1. 初めに

『華ひらく皇室文化 ー明治宮廷を彩る技と美ー 』 は、各地で開催されている明治百五十周年記念のシリーズです。
そして、会場の京都文化博物館の、開館三十周年記念でもあるそうです。
開館時から今までに開催されたポスターの展示もありました。(後述)

国立博物館の友の会に入っているので、この京都文化博物館でも割引が適用されるのですが、よりにもよって有効期限の前日に忘れてしまってショックでした。
次は国立国際美術館で入会しようかな。

2. 特別展:1. 華ひらく皇室展


会場内は割と空いていました。
見やすかったー。

幸野 楳嶺ばいれいがいました ……!
円山四条派の末裔の日本画家で、竹内 栖鳳せいほうと上村 松園の師匠です。
占いで 「 画家としては今一つだが、弟子は大成する 」 と言われたのを信じて、画家としての道は諦めて指導者側に回ったため、弟子達が賞を獲ったりするとすごく喜んだ、というエピソードが残っています。
が、宮廷技芸員に選ばれているので、やっぱめちゃくちゃ腕良いんじゃん ……と名も知らぬ占い師の腕を疑いました。
まあ、弟子の一人が初代の文化勲章 受章者である竹内 栖鳳、というのは事実ですが。

平安神宮に奉納されたという英照皇后の遺品に、少し変わった下がり藤の紋が入れられていて驚きました。
京都にある浄土真宗派のお寺:本願寺の紋にそっくりなのです。
どうやら英照皇后の生家の紋だったようですが ……。

火鉢が漆塗りで不思議でした。
実家にある火鉢は陶器製なので、陶器製が標準だと思っていたのですが …… 漆の下は木なので焦げてしまいそうですよね。
皇室の方なら、入っている炭を火箸で動かすうち縁に当ててしまう、なんて事しませんか。

絵は少なめでしたが、藤堂 凌雲らの合作である ≪ 四季花鳥図屏風 ≫ は綺麗でした。

チラシにも載っていた、夜の正装のドレスであるロープデコルテが出展されていました。
チラシやポスターでは緋色なのに見たのは紫色という違いも気にはなりましたが(照明のせい?)何より身長が低くてびっくりしました。
身長140cm程でしょうか。150cmあるんでしょうか。

ボンボニエールと呼ばれる、記念式典毎に参列者に渡していた銀製の小物入れが多数出ていました。
魚雷など軍事関係のモチーフがちらほらあった事より、途中から兜など小物を入れる機能がなくなっている物が多くて不思議でした。
もはや小物入れではなくてただの置物ですよね ……。

出産の時に飾られたという、白一色で描かれた原在中の木製の衝立 ≪ 白絵松鶴図屏風 ≫が綺麗で、良くぞ残してくれた、と思いました。
出産は神聖なものであるため白で描かれた新しい屏風を用意しますが、産褥の穢れという側面もあるため、普通は生まれた後に全て処分してしまうそうです ……。
ちなみに京都会場で追加された作品との事。

京都で追加された作品では、他に明治天皇が幕末に描いたという ≪ 鉢植図 ≫が素朴な雰囲気でした。
明治天皇の発案という、果物のザボンの中身をくり抜き、外皮を乾かして作った菓子器が意外でした。
あと中原哲泉の ≪ 七宝下図 ≫も綺麗でした。

全国版に戻ります。
濤川なみかわ惣助の≪ 七宝貼込屏風 ≫ は焼物の七宝ではなく絵のようで凄かったです。
同じ作者による ≪ 富嶽図七宝額 ≫ をシカゴ万博に出品した時は、工芸部門ではなく絵画部門で展示されたという逸話もあるそうで。

食事用の陶器は派手でした ……。
料理を乗せる真ん中は白地というのは良いのですが、周りがこれなんて飾り皿ですかという花鳥画でした。
ちなみに出展されていた本物の飾り皿は白地ですらなく、もっと派手です。

≪ 色絵金彩花鳥文エッグスタンド ≫ はまだ綺麗だなと思えましたが、説明にある雀の絵が展示の裏側で見えないとは知らず、懸命に探してしまいました。
(絵葉書で知りました)
複数の作家の作品がありましたが、幹山 伝七の作品が一番綺麗でした。

大久保 利通らの、写真のように精密な銅版画もありました。
日本の紙幣印刷の基礎を築いた銅版画家、エドアルド・キヨッソーネの作品だそう。

出展されていた覚えはないのですが、図録に明治天皇に殉死した乃木 希典の刀が載っていて驚きました。
夫人が殉死した時に使った短刀が、明治天皇の買い上げ記念で制作されたと書いてあってもやもやしています。今。

さて、明治時代に発布された大日本帝国憲法下で、天皇陛下は政権の最上位であるはずです。
そのお住まいに、一種の中古住宅である江戸城を使うという話はどこから湧いて出てきたのでしょうか。

先日どこかの本で指摘されていてすごく納得したのですが、天皇陛下が忠臣とは到底言えない幕府将軍の旧居を流用するというのは不思議な気がします。
一応徳川家も天皇家の縁戚ではありますし、江戸城が焼失したためお住まいは明治宮殿という建物を新築したそうなのですが ……。

宮殿は太平洋戦争で焼失、同じ場所に現在の宮殿が建てられています。
その明治宮殿に使われた天井画の下絵が綺麗でした。
大広間の格天井に、柴田是真と次男の原画で百十二種類の植物の綴錦の絵が飾られていたそうです。

ちなみに歴史の教科書で習った鹿鳴館も、迎賓施設であった延遼館も、役目を終えたため取り壊したと書いてあってげんなりしました。
日本は地震が多いためか、建築物を数代先まで持たせるという発想がそもそもないのでしょうが、歴史的建造物も有名建築家の設計も、保存に掛かる費用だけを考えて潰すというのはおかしいと思います。
近現代の建築では、東京都中野にある故・黒川 紀章の設計である 『中銀カプセルタワー 』 も、今保存と交換のための署名活動が行われていますね。
神戸にある個人所有の名建築は、所有者が無関心なために保存もできず、朽ちるに任せてしまっていると聞きます。
有名建築家によるどこかの市役所も老朽化のため建て替えと聞いて心配です。

明治辺りだと、既に失われてしまった建築技術がありそうです。
神社の遷宮を代表例に、建て直す事で受け継がれる技術も多いですが、基本的に当時の技術は当時のままで残すべきだと思います。
…… なんて、新築が異様に好きな日本人に言っても無駄でしょうけれども。

この記事を書くために図録を開いたら、冒頭に全員のお印が載っていて舐めるように見てしまいました。
秋篠宮 悠仁様が高野槙というのは、お印が決まった時に南海電鉄で配っていたニュースを見たので覚えていますが、愛子様のゴヨウツツジは全く記憶にありません ……。
お生まれになった時のニュースははっきり覚えているのになぜだ。
どうやって決めているとかも知りたいです。
あと当然ながら、絢子様の降嫁先の苗字が載っていませんでした。

2. 特別展:2. 書道展

目当ての華ひらく皇室文化展以外にも、上階にて入場料無料の書道展と織物展が開催されていたので、ついでに見て来ました。
まずは書道展からです。
書道というか書は正直良さが全く分からないのですが、作品の横に、作者が自筆で名前、作品名、作者名、内容を書いた紙が貼り付けてありまして。
毛筆はショッピングモールでやっていそうなデザイン書体で巧拙が分かりませんが、当然ながら硬筆でも字は上手いんだな、と思ってしまいました。

金子みすゞや杜甫の漢詩、古典の文章から材を採った作品が並ぶ中に混じる、ポカリスエットのCMキャッチコピー。
作者は書道展グループの常任理事でした。

3. 特別展:3. 織物展


織物展は写真撮影が禁止でした。
自分ではたを織って作った物のようです。
語彙力が足りなくて表現できませんがすごい。

中でも白地に雪模様が描かれた着物がすごく綺麗で、「 写真を撮りたくなるんですけど禁止なんですよね ……」 と、ちょうど作品の前にいたスタッフさんに嘆いたら 「 私が作った作品なんで、こそっと写真撮って良いですよ〜」 と仰って頂けたのでこそっと撮らせて頂きました。

あと二枚程好みの作品がありまして。
うち一枚は同じ作者で、作品の前にInstagramやHPのURLが書かれた名刺のようなチラシのような紙があったのでありがたく頂きました。
作品集も眼福でした。


織物展らしく、会場の外には機織り機が置いてあり、お声掛け頂いたので体験もしました。
という、糸巻きをセットした木の棒を横から入れて横糸にします。
両足がペダルになっていて、足でペダルを踏んで杼を入れて、奥から糸を押して隙間を詰めて、もう片方のペダルを踏んで、と繰り返していると、頭が混乱してしまいました ……。
後で見た常設展示の映像の凄さを実感します。

4. 常設展:1. 祇園祭

常設展示はいくつかのコーナーに分かれていて、全く変わらない冒頭は飛ばしました。
まずは祇園祭の山鉾を一山ずつ紹介しているコーナー。
山鉾のモチーフに特に共通点はないのですね。
今回は八幡山はちまんやまで、町内で祀られてきた神社:八幡社がモチーフの山だそうです。

作品説明を兼ねたチラシで気になった、山鉾の後ろに飾られる見送みおくりという布の ≪ 波濤に飛龍文様 中国絹紋織 官服直し ≫ が見当たらず、出品一覧をよく見ると、『 後期 』 と書かれていてショックでした ……。
初めて知りましたが今は前期のようです。
後期は一月中旬までのようなので、次の特別展と一緒に行けるかなぁ。

そして、昔の山鉾巡行を描いた絵の解説に 『 この山は天災で山鉾が壊れて以来長らく休止していたが、平成二十八年に保存会が発足した 』 と紹介されていました。
もうすぐ復活予定だと思います。頑張れ。

5. 常設展:2. 伝統と創生

二つ目のコーナーは、『 京都文化力プロジェクト・明治150年記念:伝統と創生〜無形文化財保持者たちの作品展〜』 と称した、無形文化財保持者の作品展です。
そう言えば文化庁が京都に移転するのでしたね。
国語の教科書に載っていた、染色家の志村 ふくみが出ていて懐かしいです。
開花直前の桜の皮が一番綺麗に染まるという話を今もよく覚えています。

そして作品の記憶はないのに名前だけ覚えている陶芸家の富本 憲吉。
紹介を読んだところ、同郷の奈良県出身との事なので、小学校か中学校のどこかで紹介されていたのでしょうか。

元から好きで最近着たので、作品の中でもつい着物に目が行ってしまうのですが、作品の着物の丈はどうやって決めているのでしょうか……。
作家自身のサイズなのか、皇后陛下など、皇室の誰かに基準となる身長の方がいらっしゃるのか。
とりあえず和美には丈が短い気がする事に気付いたのでちょっとショックです。
追記。『女並』と呼ばれる標準寸法があり、衽巾おくみはばが4寸、前巾が6寸、後巾が7寸5分だそうです。
参考リンク:着物の寸法の決め方:美どり和裁

福田 喜重きじゅうという人の亀甲菱文様 刺繍着物が綺麗でした。
訪問着とかは派手過ぎて、一体どこに着ていくんだろうと不思議でした。

最後に、無形文化財保持者の方の一人:村上良子の、染めから織物を織るまでを追ったVTRが流れていまして。
二十二分もあるようなので、途中から途中まで見ました。

どんぐりのかさと実で別の灰色に染まるとか(かさの方が濃い灰色に染まるそう)、定着液を通して化学反応を起こさないと染まらない染料があるとか、植物染料にこだわっているのに華やかな色が出るとか、色々凄かったのですが。
機織りの場面はを縦糸と縦糸との間に投げるように滑らせていて、先程上階の特別展で体験したのを思い出しながら、当然ですがプロの手つきは違うなぁと思いました。

特別展:4. 開館三十周年記念ポスター展

開館周年記念や閉館記念など、時々開催されている、過去に開催されたポスターの展示です。
こちらは無料でした。
二〇〇八年に開催された 『 源氏物語千年紀 』 は行きたかったなぁ、と今でも悔しいです。
千年先までは生きていられません。

6. 最後に

先日、うっかり御朱印帳を買いまして。
美術館にあるはんこを押したら楽しいかなと思っていたので、この日から使い始めました。
いきなり押すのを失敗しましたが、これからゆっくり貯めて行こうと思います。

この日は伊勢丹京都にある美術館 『 えき 』 で開催されている 『 渡辺貞一 』 展と奈良国立博物館の 『 正倉院展 』 に行く予定でした。
正倉院展は開館時間に間に合わなかったので、渡辺貞一展のみ記事を分けて書きます。
渡辺貞一展(当ブログ内リンク)

次の特別展は何だろう。
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プロフィール
書いている人:七海 和美
紹介:
更新少な目なサイトの1コンテンツだったはずが、独立コンテンツに。
PV数より共感が欲しい。
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